電話などで相手を信頼させ、不特定多数から現金をだまし取る犯罪は「特殊詐欺」と呼ばれる。
代表的な手口は「オレオレ詐欺」で、20年ほど前に出現。全国で急増し社会問題になった。
警察が毎日注意を呼び掛けているが、2022年に入ってから福井県内では1,700万円が特殊詐欺でだまし取られている。
なぜ被害はなくならないのか?その要因と予防策を聞いた。

警察庁の特別防犯対策監務める…杉良太郎さんが呼びかけ

警察庁 杉良太郎 特別防犯対策監:
福井は純朴な人が多いという印象。詐欺に遭わないよう、しっかりサポートしていきたい

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5月2日、俳優の杉良太郎さんが県警察本部を訪れた。
杉さんは警察庁の特別防犯対策監を務めており、全国各地で特殊詐欺の手口や防止策を啓発している。

警察庁 杉良太郎 特別防犯対策監:
ぼんやりしていたり、憂鬱(ゆううつ)、忙しいときに「あなたのカードが使われている」や「早く行かないと還付金が受け取れない」とせかさせると、正しい判断ができなくなる。そこで詐欺が成立してしまう

還付金詐欺が増加 被害者の多くは高齢女性

県内の過去5年間の特殊詐欺のデータをみると、2017年は認知件が76件、被害金額は2億4,000万円だった。翌年以降は減少し、2020年は19件5,500万円となった。

ただ2021年は4年ぶりに増加し、27件7,800万円の被害が確認された。この年は、還付金詐欺が全国的に増加した。
2022年5月末現在、県内では2022年に入り、10件1,690万円の被害が出ている。

内訳をみると、架空料金請求詐欺が4件。
オレオレ詐欺、還付金詐欺、キャッシュカード詐欺がそれぞれ2件となる。

被害者10人はすべて県内北部の嶺北地方に住む女性で、このうち8人は65歳以上の高齢者だ。なぜ高齢女性に被害が多いのか?

県警 犯罪防止対策室 猪坂耕平室長:
平日の日中に在宅している人が特殊詐欺のターゲットになる。1番最初に電話に出やすい女性が被害に遭いやすいのが、要因の1つと考える

2021年11月、市役所や金融機関の職員になりすまし、鯖江市内の80代女性に「お金が戻る」「振込先の口座番号と暗証番号を教えて」などと詐欺の電話がかかった。
言葉巧みに女性をだまし、キャッシュカードを入手。ATMから現金50万円が引き出された。
2022年5月、詐欺の容疑で大阪市の男(32)が逮捕された。

「まず詐欺と疑う」…異変感じたらすぐ周囲に相談を

「オレオレ詐欺」は息子を語る特殊詐欺だが、現在は行政や金融機関に扮(ふん)するなど、手口は多様化、巧妙化している。詐欺に遭わないためにはどうすればよいのか。

県警 犯罪防止対策室 猪坂耕平室長:
1、特殊詐欺自体をよく知り、警戒してほしい
2、口座番号や暗証番号は一切伝えない
3、防犯機能付きの電話を導入すると不要な電話に出なくて済むし、会話も録音される

新型コロナウイルスに関連した手口も確認されている。
6月には勝山市や大野市、あわら市で、市職員を名乗る者から「新型コロナの給付金がある」という名目で、金融機関や口座を聞き出す不審電話が確認されている。

役場から積極的に給付金の支給を呼びかけたり、銀行員が通帳・キャッシュカードを家まで取りに来ることはまずないと認識することが重要だ。

極端だが、他人からお金の話題が出たら「まず詐欺だ」と思うことが防犯の第一歩だという。
そして、異変を感じたら警察や周囲にすぐに相談することが必要だ。

(福井テレビ)

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