長野・伊那市に「和太鼓少年」がいる。1歳からたたき始め、2020年1月の大会で「日本一」に輝いた10歳の、太鼓に熱中する日々を追った。

大太鼓の大会 ジュニア部門で「日本一」

迫力ある音を響かせるのは、伊那市の和太鼓グループ「小出太鼓」のメンバー。この日は、高校生までのクラスに所属する3人が稽古に励んでいた。

和太鼓グループ「小出太鼓」(長野県伊那市)
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メンバーの一人、小学5年生の赤羽幸之助さん(10)。2020年1月、快挙を成し遂げた。

赤羽幸之助さん

自分の体よりはるかに大きな太鼓をたたく幸之助さん。「味噌六太鼓」と呼ばれる大太鼓で、直径は約2メートルにもなる。

幸之助さんは、横浜で開かれた味噌六太鼓の日本一を決める大会のジュニア部門に初出場。4カ月ほどかけて、自分で作ったオリジナル曲「風龍」を叩いた。

バチを使って雷の音を再現…

赤羽幸之助さん(10):
雷が鳴っていて、そこに龍が現れるみたいな感じで。聞いている人もすごいなって思えるような感じで作りました

「風に乗って舞う龍」をイメージした力強い演奏で見事、優勝を果たした。

赤羽幸之助さん(10):
やっぱうれしいです。
(Q.本番は緊張しなかった?)
めっちゃ緊張しました

太鼓に熱中 たたき始めたのは1歳

幸之助さんが太鼓をたたき始めたのは1歳のころ。父と姉が「小出太鼓」に入っていたため、母親のお腹にいたころから太鼓を聞いていたのかもしれない。

提供 家族

赤羽幸之助さん(10):
ドンって響く音が好きです。心の中まで響いてくる感じ

小学1年で「小出太鼓」に入り、以来、太鼓に熱中する日々を送ってきた。
自宅のこちらの部屋は…

赤羽幸之助さん(10):
自分が太鼓を練習する場所です。本当は座敷なんだけど、太鼓を始めて、太鼓が多くなって、この部屋にたまっていった感じです

部屋には太鼓の教室やグループからもらったものなど、大小10種類以上の太鼓がある。自作の太鼓も。幸之助さんはたたく鼓の数を増やしたいと、さまざまな太鼓を製作してきた。でんでん太鼓も…

赤羽幸之助さん(10):
(動画投稿サイトで見かけた)動画で4つ、ついていたので、それが面白いと思ったから、同じように4つ作ってみたって感じで。
(Q.いつ作った?)
これは最近、2月とかかな。(他にも太鼓を)作って、友達に3個くらいあげた

幼いころからの「太鼓愛」を物語るものが残っていた。

父・勝史さん:
椅子というか、クッションだったんですよね。それを太鼓の代わりにたたいて、ビロビロになっちゃった。自分で養生テープ貼って。バチを持っていなくても、常にエア太鼓やっている、歩きながら。学校行くときもこうやってやってたりとか、本人は全然気づいてないですけど

母・紀代美さん:
好きなことなので、誰が止めようが突っ走っている感じ

和太鼓グループと教室の両方で練習

忙しい金曜日。小学校から帰宅すると、すぐに車で移動。まず向かったのは…市内の和太鼓教室だ。

小出太鼓での練習だけでなく、さらに腕を磨きたいと1年ほど前から教室に通い、講師の石川哲大さんから指導を受けている。大太鼓はここで習い、今もこだわって練習している。
全身を使って…

赤羽幸之助さん(10):
大太鼓は他と違って、(客席に)背中を向けてたたくところがかっこいい。普通の太鼓と違って、よく響くから、人を驚かせる力があると思う

大会に向けて指導した石川さんは…

まつり工房・石川哲大さん:
(大会は)全国から太鼓を長年やっている小学生も来ていたので、厳しいかなと思っていたけど、幸之助君のセンスがすごい出た演奏が本番でできたので、そこは評価すべき点かなと。リズムとかテンポ感は他にない。手もすごい動きますし、こんな小学生いない

まつり工房・石川哲大さん(左)

赤羽幸之助さん(10):
ただいまー

夜7時すぎ、一旦、帰宅。

赤羽幸之助さん(10):
いただきまーす

全身を使う太鼓はお腹がすく。

もりもり夕食を食べてから次に向かったのは…「小出太鼓」の練習だ。上伊那の太鼓グループが演奏を披露する8月のイベントに向けて練習を重ねている。

代表も、幸之助さんには一目置いている。

小出太鼓・佐野幸二代表:
スーパーキッズですね。器用ですね、ただこの器用だけで終わらないでほしいなと。パーカッショ二ストっていうのかな、打楽器だったら何でもできるって存在になってくれたらいいなと

太鼓を愛してやまない幸之助さん。プロの奏者を目指し、「太鼓漬け」の日々が続く。

赤羽幸之助さん(10):
聞いている人も、見ている人も感動できるようなプロ和太鼓奏者になりたい。(観客が)かっこいいと思うようにこれから努力していきたい

(長野放送)

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