私がお伝えしたいのは、「富士山麓で育つサーモン」です。 天候などに左右されずに安定した生産ができる「陸上養殖」。いま富士山の麓に国内最大級の陸上養殖施設を建設しています。 高性能な濾過装置を搭載しているので使用する水はほぼ全て再利用でき汚水を流す心配がありません。ポイントはこちら。「環境にも優しく鮮度抜群なサーモン出荷への道」注目です。 

富士山麓に建設中の国内最大級の陸上養殖施設には「閉鎖循環式」とよばれる手法が用いられています。 

これは使用した水を濾過装置を通して再利用する養殖法で、 海洋汚染の原因となる餌の残骸や排泄物を取り出せるため、 生態系への影響を及ぼさない環境に優しい養殖法としても注目されています。 

また、室内で養殖することで、気温以外にも雨や雪などの天候にも左右されず、 年間を通して安定した量を生産できます。

一方で、陸上養殖には施設の建設費に大きな費用がかかるほか、 濾過装置や水温を調節する装置などの運用コストがかかるという課題もあり、海面養殖と比較してまだ生産コストが高い現状です。 

養殖施設あたりの生産量をいかにあげられるか、そして運用コストをいかに抑えられるかが、 今後の陸上養殖の普及のカギを握ります。

秀 総一郎
秀 総一郎

フジテレビ報道局経済部記者。経産省・公取委・エネルギー・商社業界担当。
1994年熊本県生まれ 幼少期をカナダで過ごす。
長崎大学卒業後、2018年フジテレビ入社。
東京五輪、デジタル庁担当を経て現職。