岸田首相は日本時間の4日午後、ローマ教皇と会談する。日本の首相がバチカンでローマ教皇と会談するのは、安倍首相(当時)以来、8年ぶりとなる。首相と教皇の会談では「核なき世界の実現」などに向けて意見交換が行われる見通し。

ローマ教皇フランシスコは2014年6月に、当時の安倍首相とバチカンで会談。支倉常長の慶長遣欧使節団が当時のローマ法王パウロ5世に面会してから400年の節目にあたることから、日本を訪れるよう要請した。

その後、教皇は2019年11月に訪日。被爆地の長崎と広島で演説し、「戦争のために原子力を使うことは現代において、犯罪以外のなにものでもない」などと訴え、「核なき世界の実現」を訴えた。

政府関係者は、今回の会談について「教皇は政治的な話はしないので、もっと恒久的な世界平和のために何ができるかなどの話になると思う」と指摘していて、ロシアがウクライナ侵攻を続け、プーチン大統領が核兵器の使用を示唆する中で、被爆地・広島出身の岸田首相との会談でどのようなメッセージが発せられるか注目が集まる。(画像は、イタリアに到着した岸田首相・3日)