私がお伝えしたいのは「バンコクの知事選挙で場外戦」です。タイの首都・バンコクの知事選挙では各候補が巨大な看板を歩道に設置。しかし、「通行の妨げ」と批判が殺到しました。

こうしたなか、候補の1人がスリムな看板を出すと賞賛の声が。すると他の候補もスリムな看板を設置したり、なかにはシースルーの看板を出す候補まで。

ポイントはこちら。「政策論争より盛り上がる看板論争」。注目です。

【注目ポイント記者解説】

タイの選挙では恒例という「巨大看板」。しかし今回の選挙戦では、車椅子の利用者が候補者の看板に遮られ歩道を通れず、通行量の多い車道に降りざるを得なかった様子がSNS上で拡散して議論が加熱しました。

そこに現れたのが、都知事の最有力候補・インラック政権時の元運輸相チャチャート氏の看板です。各候補の半分以下の幅しかない看板を街中に貼り出したため、これが評判を呼び話題になりました。すると、同じ細さの看板を選挙開始後に張り出し、「元々作っていた」などと説明する他の有力候補も。

地元の大手メディアは「選挙看板は、姿を消す時期に来ている」と批判するなど、選挙戦のあり方を見直す声も出ています。

9年ぶりとなるバンコク都知事選挙には、31人の立候補が出揃い、選挙戦を繰り広げていて、5月22日に投開票が行われる予定です。

池谷庸介
池谷庸介

FNNバンコク支局 特派員