北海道を代表する老舗和菓子店と人気洋菓子店がコラボした新商品が誕生した。和洋折衷のどら焼き、その実力は!?
和×洋の人気店がコラボ
4月1日、札幌三越にオープンした"どら焼き"の専門店。
販売するのは新感覚どら焼き、「巴里銅鑼(パリどら)」だ。
ふわふわのオムレット生地に挟まれた、たっぷりの生クリームとこしあん。そしてアクセントになる求肥。和と洋の"いいトコロ"がぎゅっと詰まった、そのお味は…
生クリームがたっぷり入っていて、モチモチの求肥とどら焼きならではのあんこも入っていて、どらやきというかケーキに近い。
連携の狙いは"多忙"と"高齢化"
巴里銅鑼を生み出したのは、2022年で創業100年の和菓子の老舗「千秋庵」と、人気洋菓子店・きのとやグループの商品開発会社COCだ。
きのとやグループ側は原料の割合など、企業秘密としてきた情報も千秋庵側と共有した。
COCきのとやグループ・長沼真太郎社長:
ためらいもあります。われわれも良い商品を作って、客に喜んでもらいたいための業務提携
一方、千秋庵側の連携のねらいは…
千秋庵・中西克彦副社長:
今まで千秋庵のお菓子になじみがなかった若い人にも召し上がっていただきたい
コラボした新商品で、60代以上だった固定客以外にもアピールしたいと考えた。連携にはきのとや側にも大きなメリットがある。
きのとやグループは、コロナ禍で通販事業を強化。オンライン専門の商品は、5か月で250万個を売り上げる大ヒット。
多忙になった発送業務を千秋庵に委託することにした。そして生まれたのが、今回の新商品「巴里銅鑼」だ。
新商品で「地元客を呼び戻す」
菓子製造業界では、コラボによって新しい可能性を探る動きが始まっている。
2021年、白い恋人で有名な札幌の石屋が、函館の人気洋菓子店・スナッフルスと連携。生まれたのが「白い恋人ホワイトチョコレートオムレット」だ。
石屋のホワイトチョコと、スナッフルスのクリームチーズを使った新たなスイーツとして誕生した。背景にあるのはコロナ禍だ。
ISHIYA・藤本倫明さん:
コロナによって観光客が来られない状態になり、苦しい状況の中で何とか北海道の企業同士で新しい価値を作り上げていけないかと商品を作った
観光客だけでなく、地元客にも受け入れられるインパクトのある商品の開発が求められている。
巴里銅鑼も上々のデビューを果たした。札幌三越にオープンした専門店では…
購入した人:
きょうオープンだったので、一番に買おうと思い来た
購入した人:
珍しいものを探していたら、あった。千秋庵もしゃれた事をする
千秋庵・中西克彦副社長:
千秋庵は2022年で100周年になるが、次の100年に向けての新時代の商品として多くの方に手に取ってほしい
コラボで生まれた新スイーツ。新たな北海道の名物になるかもしれない。
(北海道文化放送)