「障がいのある方が描いたロゴを見て驚かされました。彼らの中にも作品に対する哲学があって、彼らの目と心を通して考えがアウトプットされていた。アート作品として十分私は評価できると思います」

この記事の画像(6枚)

そう語るのは、NPO法人アート・オブ・ザ・ラフダイヤモンズの副理事長・若尾尚美さん。障がいを持つ人が描いたデザインの表現力に衝撃を受け、「アート作品として正しく評価されるべき」と障がい者のアートを広める活動を始めた。

かつてキュレーターとして展覧会の企画運営をしていた若尾さんは、障がいを持つ人の絵画の価値を高めようと、2019年にNPO法人アート・オブ・ザ・ラフダイヤモンズを設立した。

安定して創作活動ができるように

浅海和広さん
浅海和広さん

若尾さんが注目するアーティストの一人、浅海和広さんは、大学時代に統合失調症と診断された。彼の並外れた集中力からは、緻密な世界観が生み出される。

こうして出来上がった作品は、本人の希望通りの値が付けられた。浅海さんは「自立したい。母と父にご飯をおごったり、そういうことをしてみたい」と話す。

さらに、企業とともに公募展を企画し、入選したアーティストが希望すれば、その企業の専属アーティストとして雇用するという取り組みも始めた。

才能に等しくチャンスを与えたいとする若尾さんは「みんなが心の中に持っているバイアスを解き放って、良いものは良い、素晴らしいものは素晴らしい、と評価し合えるようになれば実現すると思います」と語った。

NPO法人アート・オブ・ザ・ラフダイヤモンズ
https://art-of-rough-diamonds.org/

「フューチャーランナーズ~17の未来~」
フジテレビ 毎週水曜日22:54~23:00放送中(関東ローカル)
BSフジ 毎週土曜日 21:55~22:00放送中
■動画はこちらから
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/archive_172.html
■過去の動画一覧はこちら
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/archive.html

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/sdgs.html