約8000万枚が在庫となり、政府が無料での配布希望者を募っていた布製の「アベノマスク」を巡り、使い捨て雑巾や野菜栽培の苗床など、新たな活用法が議論されていることについて、後藤厚労相は「適切な用法かと言えば、有用とは少し違うと思う」と述べた。
立憲民主党の小川政調会長は7日、衆議院予算委員会で、厚生労働省が感染症対策として不織布マスクを推奨していることを指摘した上で、ネット上で、「アベノマスク」を使い捨ての雑巾や野菜栽培の苗床への転用など、新たな活用法が議論されていることについて、これらが有効な使い方かを質した。
これに対して後藤厚労相は、「不織布マスクの方が布製マスクよりも効果があり推奨されているのは事実」とした上で、「不織布マスクの内側にガーゼを当てることで、マスクの着用が心地よくなるとか、いろいろな工夫はあるだろう」と述べた。
さらに苗床などの新たな活用法については「マスクとして活用いただくことを優先して配布するべきで、適切な用法であるかということから言うと、有用とは少し違うと思う」との認識を示した。
「アベノマスク」は、約8000万枚が在庫となっていたため、政府は無料での希望配布を募り、在庫の3倍以上の2億8000万枚以上の配布希望があったことが明らかになっているが、配送費を巡っても野党側が批判を強めている。