あの“アベノマスク”の在庫を希望者に配る費用などが、10億円に上るという驚きの数字が明らかになった。

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「2億8000万枚の希望」笑顔で報告

政府が約8000万枚の在庫を持て余し、無料での配布希望者を募っていた“アベノマスク”。

安倍元首相:
7900万枚在庫がございました。これを廃棄するという決定があったんですが、28日までの締め切りで希望者を募ったところ2億8000万枚の希望がございました。

安倍元首相は先週、在庫3倍以上の配布希望者があったと笑顔で報告。

安倍元首相:
7900万枚しかございませんので、量を区切ってということでございます。もっと早くやっておいてもらえれば良かったのかな。

安倍元首相は在庫が一掃されることに上機嫌な様子を見せた。

配送料などに約10億円

しかし、「配送などにかかる費用」という新たな問題が浮上した。
政府関係者への取材で、“アベノマスク”の配送料などが約10億円にも上るとの試算があることがわかったのだ。廃棄した場合の費用は6000万円ほどの見通しだった。配送にかかる費用は国の負担、つまり税金から支払われる。

20代女性:
10億円かかるんだったら処分しちゃった方がいいのかなって。

20代女性:
税金の使い道をもうちょっと考えてほしい。

「本当に無駄遣い」厳しい意見も

“アベノマスク”の在庫の保管にかかった費用は、2020年度だけで約6億円。会計検査院によって「支出が不当」との指摘も受けていた。

マスクを無駄にしたくない政府の意向と国民の協力の結果、かえって負担が大きくなってしまうことについて街の人は――。

50代女性:
怒りというかあきれちゃうというか。

50代男性:
本当に無駄遣いだと思いますね。(税金を)もっと別のところに使えたと思う。

厚生労働省は、3月上旬をめどに配送を順次始める見込みだ。

(「イット!」2月2日放送より)