凍結した路面を運転していて、ヒヤッとした経験はないだろうか。スリップ事故が相次ぐ中、どうしたら事故を防げるのか、専門家に聞いた。

これらはタクシーのドライブレコーダーがとらえた、札幌市での事故の瞬間の記録だ。

雪道を走行中に突然車が目の前に…

雪で見通しが悪い中、走行する車。次の瞬間、対向車線から飛び出してきた車と衝突。幸い大きなけがはなかった。

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続いては見通しの良い日中、路面は雪で覆われている。
突然ハンドル操作がきかなくなり、対向車線にはみ出し衝突してしまった…。

一方、こちらは夜の雪道。対向車線から車が飛び出してきて、間一髪 衝突は回避したが、道路わきの雪山に突っ込んで車は停止した。

いずれも雪道での典型的なスリップ事故だ。自動車事故に詳しい専門家は、3つのスリップ事故に共通点があるという。

スリップ事故にみられる「共通点」

交通安全誌 シグナル 月居 吉彦 編集顧問:
アクセルを踏んで進路を修正したか、ブレーキを踏みながらハンドルを操作して起きたスリップ事故

アクセルを踏みながら、またはブレーキをかけながらハンドルを操作するとスリップしやすく、事故につながるという。雪道で決してやってはいけないことのひとつだ。

交通安全誌 シグナル 月居 吉彦 編集顧問:
ハンドルを切るときはブレーキを緩める。加速するときは、ハンドルを切って進路を変えない

それでは、万が一事故の危険を感じたときはどうしたら良いのか?

交通安全誌 シグナル 月居 吉彦 編集顧問:
追突しそうな場面ではハンドルをまっすぐに保ち、ブレーキを最後まで踏む。衝突してもダメージを小さくできる。スリップを恐れてちゅうちょすると、大きな事故につながる

ドライバーだけでなく、歩行者も雪道の危険性を認識する必要がある。

「歩行者」も雪道は要注意

これは2021年2月、札幌市西区で起きた事故。
青信号で横断歩道を渡る小学生たち。そこへ突然車が突っ込み、2人が軽いけがをした。このような事故から身を守るには…?

交通安全誌 シグナル 月居 吉彦 編集顧問:
横断歩道を渡るとき、たとえ青信号でも車が近づいてくるか確認した上で、車が止まるのを確認してから横断する

雪道ではいつでも車がスリップし、制御不能になる可能性があることを、子どもたちに教えることが重要だ。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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