オリンピック初出場を果たす、スピードスケートの小島良太選手。

長野市出身のスケート選手がオリンピックに出るのは初めて。エムウェーブから北京へ。地元でも期待が膨らんでいる。

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1998年長野五輪の会場「エムウェーブ」がホームリンク

スピードスケートの小島良太選手(23)。2021年末の代表選考会では、男子1000mで国内最高記録をマーク。オリンピック初出場を決めた。

長野市出身のスケート選手がオリンピックに出るのは初めてのことだ。

小島良太選手:
素直に代表に選ばれた、内定をいただいたという嬉しさと、世界のトップの選手にどれだけ戦えるかという、その挑戦を楽しみたいと思っています

エムウェーブで数々の熱いレースが繰り広げられた長野オリンピック。その興奮に包まれた1998年に小島選手は生まれた。

兄に連れられスケートを始めたのは、3歳の時。以来、小・中・高・大学を通じてエムウェーブがホームリンクだ。

小島良太選手:
本当に小さい時、物心つく前から通ってきていたリンクですので。「第2の家」とも言える思い入れの深い場所です

小学1年生の時、現在の指導者でもある結城匡啓さんのスケートクラブに入った。特に元気な男の子だったようだ。

結城匡啓コーチ:
(今も)あんまり変わってないですよ。僕の中では、その頃の「やんちゃ坊主」のままですね。げんこつはありませんけど「コラー」って、時々。そういう存在でいたい

その後、小学3年生からは新設された「エムウェーブスケートクラブ」へ。

エムウェーブスケートクラブ・渡辺勇理事長:
小さい頃はやんちゃで、最初から優等生って感じではなかったんですが、そのくらい元気よく遊んでたって感じですね

「やんちゃな小学生スケーター」は、徐々にアスリートへと変貌していく。屋代高校時代には、国体の表彰台に上るようになった。

小島選手にはずっと憧れの存在があった。それは、最初にスケートを教えてもらった結城コーチが指導するようになっていた信州大学のチーム。小平奈緒選手はそこから世界の頂点に立った。

小島良太選手:
自分が小さい頃、本当にヒーローみたいな存在で見ていましたので、どうしてもあの選手たちと一緒に滑りたいんだという気持ちは、小学生の頃から変わらず持ってやってきました

「奈緒さんの滑り、生きざまを間近で見たい」

勉強にも励み、小島選手は信州大学に入学。結城コーチの下に「里帰り」を果たした。

結城コーチが指導するチームで練習する小島良太選手(先頭)
結城コーチが指導するチームで練習する小島良太選手(先頭)

小島良太選手:
第一線で活躍されていた大さん(山中大地選手)、奈緒さんがまだこのチームにいて、一緒にやれるというのは、本当に毎日幸せだと思っていました

小島選手は信大時代に一気に力を伸ばし、ワールドカップにも出場。

エムウェーブの所属選手となってからも結城コーチの下で練習し、オリンピック初出場を決めた。憧れの小平選手と共に日の丸を背負う。

小島良太選手:
先輩の背中を追って信州大学に入って、こうして同じ舞台に出られるというのは、本当にうれしいことでもありますし。そこから学べることはたくさんあると思うので、奈緒さんの滑りを生きざまを、間近で見たいと思っています

結城匡啓コーチ:
最初、大学に入ってきた時はまさか(五輪に)届くとは思わなかったんですけど、クレバーな選手というか、一つ一つをかみ砕いて、自分のものにしていくということの積み上げが実ったのかな。思い切りと言うと暴れる時がありますので、速く滑れるように落ち着いて、思い切っていってくれるといい

金メダルを!後輩の子どもたちが熱く応援

エムウェーブ(長野市)
エムウェーブ(長野市)

エムウェーブ育ちの小島選手。地元の期待も膨らんでいる。

小島選手が高校卒業まで所属していた「エムウェーブスケートクラブ」。創設15年で初めて出身選手がオリンピックに出る。

エムウェーブスケートクラブ・土屋幸彦コーチ:
クラブ立ち上げ当初からの目標であった「オリンピック代表の輩出」。今回、小島君が日本代表になれたということで、クラブとしても子どもたちにとっても、良い刺激になっていると思います

後輩たちは…。

後輩:
(出場が決まって)すごくうれしかったです。このクラブで出るなんて

後輩:
金メダルをとってほしいです

後輩たち:
良太先輩、オリンピックがんばれー!

小島選手の母校の桜ケ岡中学校
小島選手の母校の桜ケ岡中学校

母校の桜ケ岡中学校では1月20日、生徒会が中心となり、小島選手に贈る応援メッセージを書いた。

生徒:
(五輪出場は)皆の自信につながったんじゃないか

生徒:
テレビの前でドキドキしながら応援しています

生徒:
やっぱり金メダル。メダルをとって、見せてもらいたいです

生徒たち:
小島先輩、力、出しきってください!がんばれ!

地元の期待を背に、大舞台に立つ小島良太選手。2月18日に1000mに挑む。

小島良太選手:
ストレートは自信を持っていて、安定したストロークで滑るのは自分の強み。ここでずっと育ってきて、感謝の気持ちものびのびと滑ることで伝えられればいいと思うので、笑顔で楽しく滑っている姿を見せたいと思っています

(長野放送)

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