アメリカ・ニューヨーク市の街角やアパートの谷間に点在する「コミュニティガーデン」。

植栽や清掃などを地域住民が担う市民の庭の「コミュニティガーデン」が、24年前に存続の危機に陥った。

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1998年にニューヨーク市が700以上あるコミュニティガーデンを売却すると発表。

このことがきっかけでアレッシュ・ジャバディさんは保護活動を始め、仲間と共に保護団体「More Gardens! Fund」を立ち上げた。

アレッシュさんは美しい庭園で知られるイラン・シラーズ出身のアーティスト。「植物や木に囲まれながら遊んで育った。僕たちからするとガーデンが足りない。今あるものは全てキープする。コンクリートだらけのニューヨークは騒音もすごい。でもガーデンに入ると真の自分に戻ることができる」と語る。

ガーデンは学びの場であり憩いの場

アレッシュさんは巨大なオブジェの設置や署名運動で保護をアピールしたり、行政やディベロッパーに抗議活動を行うなど、これまでに500以上のガーデンを守ってきた。

さらに無料の音楽イベントやワークショップも開催。大都会の小さな楽園は子どもたちの学び場にもなった。

さまざまな年代の市民が「コミュニティガーデン」に集うことでつながりが生まれ、より安全で強いコミュニティになっていく。地域住民も「コミュニティを感じることは大事。ここは地域のランドマークだよ」と話す。

自然との触れ合いだけでなく、憩いの場があるからこそ生まれる地域づくり。

アレッシュさんは「事件や猫が見つからないなど、何か問題が起きたときはガーデンに行ってお互い助け合う。ここは絆が生まれてより良い世界にすることができる場なんだ」と話し、コミュニティガーデンが市民の拠り所になることを願った。

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