新潟・上越市の水族館「うみがたり」にあるという、“日本一”。その“日本一”と奮闘する飼育員に密着すると、苦労とやりがいが見えてきた。

日本一を探してやってきたのは、約300種類の生き物を飼育する、上越市立水族博物館「うみがたり」。

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いったい、何が日本一なのだろうか?

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
マゼランペンギンの飼育数が日本一

歩く姿を間近で観察できる「マゼランペンギン」。

うみがたりは、このマゼランペンギンの飼育数が約120羽と、日本で最も多い。

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
ペンギンは寒い地域で暮らしているイメージ持っている方も多いが、マゼランペンギンは、(ペンギンの)中でも比較的、暖かい地域に暮らしている。上越市の環境がとても似ていて、ペンギンたちにも合っていたのか、繁殖がとてもうまくいった

そんな日本一を誇る「うみがたり」では、果たしてどんな飼育が行われているのだろうか?

飼育員の1日に密着…120羽と大奮闘 お客の“推しペン”のためにも

マゼランペンギンの飼育を担当する勝平さんの1日は、餌作りから始まる。

餌は、主にアジなどの魚。皮がめくれているものを捨てるのは、めくれたところから細菌が入り、ペンギンが体を壊すのを防ぐためだという。

高橋正和アナウンサー:
1日にどれぐらいの餌を用意?

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
(120羽分で)だいたい50kg。あっという間になくなる

30分ほどかけて餌作りを終えたら、ペンギンたちのもとへ。

ペンギン担当の飼育員は、総勢10人。板と柵を駆使して声をかけ合いながら、1羽ずつペンギンを誘導し、餌を与えていく。

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
ワ~ッと群がってくるので、どれぐらい食べているかというのと、そのときの状態をじっくり観察できるように、1羽ずつ給餌をしている

120羽分の餌やりに加え、食べている量や歩き方・体つきなど、1羽1羽の細かい健康観察も行う。

大変な作業だが、ペンギンたちが元気に暮らすためには欠かせない。
そんな餌やりの途中…

飼育員:
264、235、246終了

なにやら3桁の数字が飛び交う。

高橋正和アナウンサー:
これは、何の数字?

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
1羽1羽見分けるために、それぞれ番号で呼んでいる

例えば、右側に200番台を示す3色のリング、下2桁を表す左側に“5”を示す白のリングを2つ付けたペンギン。このペンギンは“255番”と呼ぶのだという。

両翼のカラフルなリングを見て、瞬時に数字をはじき出す飼育員たち。

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
リピーターのお客さまも、わたしたちと同じように覚えている。お気に入りのペンギンたち、いわゆる推しのペンギン“推しペン”と呼んでいるんですけど、推しペンが何番で、今どこにいるかなというふうに探している方もいる

高橋正和アナウンサー:
白い紙を振ると…ほら、近づいてきた!さらに動くと、ペンギンも一緒に動くんですよ

ペンギンへの愛も“日本一” 生息地・アルゼンチンを意識した館内

そして、「うみがたり」の館内には、日本一を象徴するかのように至る所にペンギンが。

もちろん、“食”もペンギンにちなんでいる。館内のレストランで、ミラネッサ・チキン1,600円(税込み)をいただく。

高橋正和アナウンサー:
カツがジューシー。トマトの酸味もあるのだが、少し辛みも。チーズがかかっていて、うまくまろやかにあわせてくれています

実は、これはアルゼンチンの国民食。

中山澪・店長:
(ペンギンの)生息地がアルゼンチン。それにちなんでアルゼンチン料理を出している

南米・アルゼンチンは、マゼランペンギンの一大生息地。

アルゼンチン料理を提供したり、展示エリアもアルゼンチンの風景を再現したりと、「うみがたり」は飼育数だけでなく、ペンギンへのこだわりも日本一かもしれない。

「うみがたり」の顔となれるよう…ふれあい大切にする工夫

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
魚をキャッチしても頭から食べる。丸飲みするので、魚のウロコやトゲがのどに引っかからないように、必ず頭から食べる

餌やり体験など、ペンギンとのふれあいを大切にしているうみがたり。
よりペンギンに親しみをもってもらおうと、同じに年に生まれた個体にチーム名をつけ、かわいらしいパフォーマンスも披露している

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
ペンギンたちが幕を引っ張ることによって、チーム名がわかる。うまく動物たちが覚えてくれて、実際にお客さまにお披露目することができるようになったときがやりがいかなと思う

そして、5月は繁殖のシーズン。新たな家族の誕生が楽しみな季節。

夕方、120羽分の健康状態を記録したら、水族館は閉館の時間。

うみがたり飼育員・勝平祐花さん:
季節ごとに来ていただいて、季節を感じながら通年で楽しんでもらえるように、「うみがたり」の顔となれるように、これからも頑張っていきたい

マゼランペンギン飼育数日本一の「うみがたり」。
日本一を支える飼育員と個性豊かなペンギンたちが来場者に元気と癒やしを届ける。

(NST新潟総合テレビ)