2021年10月に行われた「U-23アジアカップ予選」を戦った代表メンバー。
プロ選手の名前が並ぶ中に、尚志高校(福島・郡山市)の選手の名前がある。
3年生のチェイス・アンリ選手。“怪物”と言われる超逸材が、夢への一歩を踏み出した。

日本サッカー界が注目 高校3年生のチェイス・アンリ選手

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尚志高校サッカー部3年・チェイス・アンリ選手。
身長187cmの高さを生かした空中戦や激しい守備、後方からの正確なパスが強みで、いま 日本サッカー界が注目する逸材。

中学1年生までは父の母国のアメリカで暮らし、本格的にサッカーを始めたのは13歳。
プロを目指す選手としては異例の遅さだが、夢の実現のために尚志高校への入学を決めた。

チェイス・アンリ選手
チェイス・アンリ選手

尚志高校3年 チェイス・アンリ選手:
中学2年生の時に、尚志が選手権出てベスト4のときの試合見て、ここ入りたいなと。(尚志高校に入ったのは)パスサッカーですね。自分はあまり技術がなくて、ここくれば自分の技術がレベルアップするかなと思って選びました

監督も驚くスピードで成長…チームの主力に

尚志高校は、鹿島アントラーズの染野唯月選手、モンテディオ山形・阿部要門選手と2年連続でJリーガーを輩出。
入部当初は、そのレベルの高さに驚いたという。

尚志高校3年 チェイス・アンリ選手:
染野唯月君は、高校1年生のとき高校3年生でやっていて、本当にすごかったですね。シュートとか全部入っていて、こんな人とやらなきゃいけないのかと思いました。レベルが高すぎるなと思って、自分も努力や朝練だったりをして、高1のときに変わりました

長年チームを率いる仲村監督は、アンリ選手の急成長を間近で見てきた。

尚志高校 仲村浩二監督
尚志高校 仲村浩二監督

尚志高校 仲村浩二監督:
(最初は)ヘディングが強いなという印象。でも足元はまだまだというか、逆に言うと、ちょっと下手かなというイメージあります。(パスも)ボールなんか全然飛ばなかったりとか、そういう選手だったので、いまこの状態になっていることが、みんなビックリしている

周囲が驚くスピードで、チームの主力となったアンリ選手に大きなチャンスが訪れる。

U-23アジアカップ予選 初戦の先発メンバーに抜てき

2021年10月に、Jヴィレッジで開催されたU-23アジアカップ予選。
3年後のパリ・オリンピックを目指す代表メンバーには、すでにJリーグで活躍する細谷真大選手や、福島・いわき市出身で大学ナンバーワンプレイヤーの呼び声高い松井蓮之選手など、世代のトップ選手が選出。
コーチ陣には、元日本代表の内田篤人さんや川口能活さんが帯同した。
このチームに、17歳のアンリ選手が飛び級で選ばれた。

尚志高校3年 チェイス・アンリ選手:
(U-22代表に選ばれる)そこまで行かないのかなと思っていたんですけど、全然実感できないです、ビックリです。でも楽しくやるしかないです

初戦のカンボジア戦は先発メンバーに抜てき。
夏にはオランダやドイツのプロクラブの練習に参加した経験もあってか、初めての国際大会でも安定したプレーが光り、セットプレーでは得意のヘディングで見せ場を作るなどアピール。
チームの勝利に貢献した。

尚志高校3年 チェイス・アンリ選手:
本当にレベル高い選手とできて、今までテレビで観てきた選手とサッカーをして本当にうれしかったです。(周りの選手から)教えてもらってますね、本当にうますぎて、(最初は)本当に不安でした。色んな技術を吸収して、うまくいっています

競技歴は、まだ6年。伸びしろ十分の大器が経験した充実の時間は、夢の実現に向けた大きな一歩となった。

尚志高校 仲村浩二監督:
(アンリ選手は)常に向上心の塊みたいで、帰ってくるたびに上手になって帰ってくるので、楽しみな選手で仕方ないです

尚志高校3年 チェイス・アンリ選手:
自分もその大会(パリ五輪)に選ばれたいし、17歳ということで、いろいろ学んでしっかり結果残していきたいなと思います

(福島テレビ)

福島テレビ
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