7年前に初めて愛知県で見つかる…知多半島で相次ぐ確認「エキノコックス」

北海道での定着が確認されている寄生虫「エキノコックス」が、本州では唯一、愛知県知多半島の野犬に感染が広がっている。

ヒトにうつると重い肝機能障害を引き起こすエキノコックスの感染対策を取材した。

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愛知県の知多半島。道路脇には「動物注意」の標識も。この地域でここ数年相次いで、「エキノコックス」が見つかっている。

体長数ミリの寄生虫で、もともとは北海道のキタキツネが持っていた。

しかし、愛知県では2014年に初めて、知多半島の阿久比町で野犬から見つかった。その後も、2018年に半田市の施設が保護した野生のイヌのフンから相次いで発見され、2020年度までに知多半島では9頭の野犬から確認されている。

重い肝機能障害で命に関わることも…犬からヒトへの感染に要注意

キツネや犬がエキノコックスにかかっても特に症状は現れないが、注意しなければいけないのが犬からヒトへの感染だ。

愛知県感染症対策課の担当者:
口の中に虫卵が入りますと、卵から幼虫にかえり、そこで寄生虫が肝臓に寄生していきます。お腹が痛くなったり、肝臓が腫れたりだとか

ヒトが感染すれば、10年前後の潜伏期間のあと重い肝機能障害などを起こすことがある。腹に水が貯まり、死に至るケースもある。

感染したキツネや犬がエキノコックスの卵を含む糞をし、その卵をネズミが食べ、そのネズミを野犬やキツネが食べることで感染が広がる。

そうした過程で、食物や水などに卵が付着し、人の口から入ることで感染する。

北海道では過去に、感染した旭山動物園のサルが相次いで死んだことがある。

また、道内では毎年10人から20人の患者の報告がある。

「エキノコックス症」は経口感染…徹底した手洗いや生水を飲まない等の対策を呼びかけ

知多半島でも相次ぐ感染。地域の人たちからは不安の声があがっている。

知多半島の住民A:
怖いなっていう。犬を飼っているので、犬に寄生したりとか、他人事ではない

知多半島の住民B:
この全国広い中で、北海道からなぜ知多半島っていう。こういうローカルな所でというのは感じました

エキノコックスがどのように愛知県に持ち込まれたかは県の調査で分かっていないものの、予防対策を徹底してほしいと呼びかけている。

感染しないためには、「エキノコックスの卵を口に入れない」が大原則。そのためには…

▼野山に行って帰ってきたらよく手を洗う
▼沢や川の生水を飲まない
▼山菜や野菜・果物は良く洗ってから食べる
▼感染源となるキツネや野犬などに接触しない

また飼っている犬がかからないためには…

▼エキノコックスにうつっている可能性のある野ネズミを食べないように、放し飼いにしない
▼散歩中には拾い食いをさせない

などの注意が必要だ。

10年の潜伏期間中は、症状がなくても超音波・CT・MRIの検査などで分かることがあるので、医療機関で医師に相談も。

愛知県感染症対策課の担当者:
エキノコックス症というのは経口感染になります。エキノコックスの卵がいるかもしれない野山に入って帰ってきた時には、しっかり手を洗っていただく。沢や川の生水に含まれている恐れがあるので、生水は飲まない。山菜や野菜などは、しっかりよく洗っていただくと

※画像は国立感染症研究所提供

(東海テレビ)