東京オリンピックで新競技に 注目の「サーフィン」

オリンピックでの金メダルを目指して、練習に励む小学4年生の男の子がいる。比嘉秀太郎君だ。
沖縄県内で10本の指に入るという実力は、プロの折り紙つきだ。
小学生サーファー・秀太郎君の強さの秘訣にせまった。

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比嘉秀太郎君:
波を乗るのとか、技を決めるのが最高です

沖縄最年少のプロサーファーを目指す彼に密着した。
2019年からサーフィンをはじめた秀太郎君。いつもサーフボードを自転車にのせて、海に向かう。

比嘉秀太郎君:
学校では海に入りたいとか、波あるかなって考えてます。朝学校行く前にサーフィンをやって、そのあと夕方学校から帰ってきてやったりしています

出場した大会で4位…プロも認める実力

秀太郎君は、サーフィンを始めてわずか2年という短い期間で、2021年3月に開かれた20歳以下の大会に出場。そこで4位に入る成績を残し、県の内外のサーファーたちから注目されている。

プロサーファー 宮城和真さん:
沖縄でも指折りのトップ10に入るんじゃないですかね

19歳のときに、県内最年少でプロサーファーになった宮城和真さん。
2024年のパリオリンピックを目指す傍ら、師匠として秀太郎君にサーフィンを教えている。

プロサーファー 宮城和真さん:
秀太郎がサーフィン始めたいって言っていた頃から、自分のおさがりのボードだったり、近所の自分のお家に借りにきて、そこで練習をはじめて。
最初は乗れてなくても、ずっと海に入って頑張っている姿をずっと見てたんで、この子うまくなるだろうなってずっと見ていました。
自分を超えるくらいの成長スピードの速さで、これから期待できそうですね

ほとんど毎日、兄弟のように一緒に練習をこなす二人。波がない日も練習は欠かさない。

プロサーファー 宮城和真さん:
海で練習してる技を、陸で基礎と体の使い方を全部修正して、海で実践するって感じで…本当にやりたいことを陸で練習してるって感じですね

のめり込んだきっかけは父親の存在

秀太郎君の父親・比嘉秀史さん
秀太郎君の父親・比嘉秀史さん

比嘉秀太郎君:
お父さんがサーフィンやってて、1回やったら楽しかったからやりました

父 比嘉秀史さん:
土日はずっと車中泊しながら、あんまり人がいない良い波のポイント探して。1人でやってる時よりは全然楽しいですね。教えながら2人でやる方が・・・

うまくなってほしいからこそ、全力でサポートする。

父 比嘉秀史さん:
秀太郎に合った身長・体重でオーダーして、サプライズでオーダーボードをプレゼントしました

お父さんの気持ちは、秀太郎君にも伝わっていた。

比嘉秀太郎君:
波情報とか全部わかったり、風向きもわかったりするのですごいです。お父さんみたいに、優しいなんでもわかるサーファーになりたい

(Q:憧れの選手はいますか?)
秀太郎君:
カノア五十嵐と宮城和真

宮城和真さんと今でも競い合う五十嵐カノアさんは、東京オリンピックで銀メダルを獲得したプロサーファー。難しい波のコンディションでも、華麗な演技で世界を圧倒した。

比嘉秀太郎君:
宮城和真プロから(五十嵐カノアのサイン)もらいました

宮城和真さん:
自分がカノア五十嵐とアメリカで戦った時に、自分はその試合で負けちゃったんですけど、頑張れよって言ってきてくれたんで。そういう選手になってほしいなと思ってあげましたね

宮城選手は、秀太郎君が一流のプロになるために気を付けていることがある。

宮城和真さん:
自分たちがお世話になってる沖縄の海岸とかを一緒にゴミ拾いだとか、挨拶をしっかりさせて、みんなに憧れてもらえるプロサーファーになるようにと伝えてますね

将来の夢はオリンピックで金メダル!

サーフィンは、決められた時間内でダイナミックな技を何回決めることができるかで得点が決まる。宮城和真さんは、練習中に秀太郎君に1本の波で2回以上の技を決めるようにと課題を課した。タイムリミットは15分。

何回かトライするも、1本の波で1回しか技を決めることができなかった。
しかし、何と残り5分…なんと1本の波で3回も技を決めた。

(Q:将来の夢は?)
秀太郎君:

将来の夢はプロサーファーになって、オリンピックに出て金メダルを獲ることです

秀太郎君は、取材の後もまだ練習がしたいとサーフボードを持って海に向かって行った…

(沖縄テレビ)