「ヨーロッパ皮膚病性病学会」が公表した、ヨーロッパのコロナ感染者の足の写真。
足先が赤くはれて、水膨れがみられる。これは血管の炎症がみられる「血管炎」という症状。
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こうした症状が出るコロナ感染者が欧米で増えていて、日本でも確認されていることがわかった。この症状はMIS-Cと呼ばれ、あまり知られておらず、周知を図るべきと高知市の医師が警鐘を鳴らしている。
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「MIS-C」と川崎病との共通点
高知市のつちばし医学研究所で、コロナウイルスの遺伝子を解析・分析する武市牧子医師。
ヨーロッパのコロナ感染者の足の腫れを見て…
つちばし医学研究所・武市牧子医師:
これは足の末端が炎症を起こした状態で、かなりひどい。血管の炎症があることは、コロナの症状の一つとして認識されなければいけない
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ーーこれがコロナの症状の一つ?
つちばし医学研究所・武市牧子医師:
そうです。血管炎がヒントになることもある
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熱や咳を伴って、主に手足が赤く腫れる…こうした症状は欧米のコロナに感染した子どもに増えていて、2020年 多系統炎症性症候群「MIS-C」と名づけられた。
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MIS-Cは、コロナウイルス感染症の合併症として主に子どもに現れる。
その症状の一つが主に手足のはれ。
MIS-Cを発症した12歳のヨーロッパの少女の写真。手だけでなく、首筋や背中も赤くはれている。こうした体のはれは動脈の炎症が原因とみられ、悪化すると心筋炎や心不全、心筋梗塞を引き起こすおそれもある。
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このMIS-Cの症状は子どもが発症する川崎病に似ているため、日本川崎病学会は共通する原因がないか研究を進めている。
アメリカでは大人にも似た症状が…
日本川崎病学会・鮎沢衛副会長:
アメリカで川崎病に似たコロナウイルス患者の発生率は、1,000人に1人と言われている。日本ではおそらく10例前後、アジア人にはなぜか少ない。最近、実はアメリカでは大人でも似たような症状の方が出てきている。日本でもこれから出てくると思う
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鮎沢医師によると、MIS-Cの症状が最近では大人にも出ることが世界で確認され始めていて、これはMIS-Aと呼ばれている。
日本でも、すでにMIS-Aの疑いがある患者が報告されているという。
しかし、これらの病名や症状は医療現場ではあまり知られていない。
高知県内のコロナ感染者・累計2,000人をみても、手足が赤くはれるなどの症例は報告されていない。
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ただ、日本川崎病学会の鮎沢医師は「第5波で、これからMIS-CやMIS-Aの患者が出てくる恐れがある」と話している。
また、高知市の武市医師は「発熱や咳などに伴い、皮膚の腫れなどが出た場合、コロナの検査を受けることで感染の発見率が上がる。予防策として若者にワクチンを接種してほしい」と話している。
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MIS-Cの症状はごくまれだが、再び感染が急拡大している今、知っておくことが何より重要となる。
(高知さんさんテレビ)