9月末の任期満了に伴う自民党総裁選挙について、自民党の高鳥修一前総裁特別補佐は「長老や派閥の領袖が談合をして総裁の流れを決めるのは我が党に大変マイナスだ」と述べ、無投票での菅総裁再選を牽制した。

高鳥氏は8月11日二階幹事長に対して、党員投票を伴う、いわゆる”フルスペック”での総裁選を行うよう申し入れた。高鳥氏はさらに「総裁選を予定通り実施してほしい」として、総裁選を総選挙前に行うよう求めた。

高鳥氏は申し入れ後、記者団に対し「自民党は国民から大変厳しい目で見られている。党勢が非常に厳しい中にあって、党員一人一人が投票権を行使し、総裁を選ぶというプロセスを解散総選挙の前に踏むことが、党内の結束を固めるにはどうしても必要だ。総裁選を先延ばしすれば、国民や党員から見放されてしまうことを強く危惧している」と危機感をあらわにした。
また、一部で囁かれている無投票での菅総裁再選について「長老、あるいは派閥の領袖が相談をして談合をして総裁の流れを決めるということは、我が党のあり方として大変マイナスだと思っている」として釘を刺した。
自民党総裁選挙を巡っては、自民党の平将明衆院議員も「中堅・若手からも総裁選に候補者を出したい」とツイッターに投稿するなど、党内から複数の候補者による総裁選を求める声があがっている。

一方、二階俊博幹事長は3日の会見で「今すぐ菅首相を代える意義は私は見つからない。むしろ『続投してほしい』という声の方が国民の間にも党内にも強いのではないかと判断している」などと述べていた。