冷え切った日韓関係

5月5日、およそ1年3カ月ぶりに日韓外相会談が開かれました。冒頭撮影の両外相の表情が示すとおり、冷え切った日韓関係。いわゆる徴用工や慰安婦の問題については双方が互いの主張を繰り広げ、平行線に終わりました。また処理水の海洋放出について韓国側は「韓国国民の健康と安全、海洋環境に潜在的な威嚇を及ぼす」として反対を表明。日本側は、科学的根拠なく中南米諸国などに海洋放出の危険性をアピールした韓国政府の対外発信に懸念を表明しました。結局同意出来たのは北朝鮮の脅威に対する協力と、今後も意思疎通を続けることだけ。関係改善の兆しは見えません。(ソウル支局長 渡邊)

5月5日開催の日韓外相会談は双方が互いの主張を繰り広げ平行線に終わった
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進む次世代型ワクチン開発 「追加免疫」に期待

新型コロナワクチン接種の遅れが深刻な日本を尻目に、より便利な次世代型ワクチンの開発が進んでいます。注目は、錠剤や点鼻スプレー型。錠剤の開発を進めるアメリカ企業は、第一段階の臨床試験の結果、より高い効果が見込まれるとして、2022年春の実用化を目指す、と明らかにしました。
バクサート社ショーン・タッカー博士:
「多くの人が注射よりも錠剤を好むと思う」
「錠剤なら郵送もできるため、非常に多くの人により早くワクチンを提供できる」
注射器いらずで「痛くない」上に、輸送と管理が簡単、というメリットも。また、2種類のワクチンを組み合わせた場合、効果がより高まるかの研究も行われていて、「追加免疫」としての役割も期待されています。(ワシントン支局 瀬島)

次世代型ワクチンの注目は錠剤や点鼻スプレー型

妊娠中のワクチン接種

人口の45%が少なくとも1回、ワクチン接種を終えたアメリカ。こちらの会場でも予約なしで受けることができます。1日当たりの接種回数のペースが鈍化する一方で、妊娠中にワクチン接種を受けた人は10万人を突破しました。第2子を妊娠中に、悩みながらもワクチン接種を決断した女性は、「ためらいはあったが決断して良かった」と話しています。
ケイトリン・クケンダルさん:
「接種をきめたあと何日か眠れなかった。私は正しい判断をしたんだろうか?と。私がワクチンを打てば、抗体がお腹の子供にもうつり守ってくれると聞いた。自分の決断に満足してます。」
当局は、接種は個人の判断としつつも、妊娠中の女性は、感染した場合には重症化するリスクが高いと注意を呼びかけています。(ニューヨーク支局 中川)

第2子を妊娠中に、悩みながらもワクチン接種を決断した女性

「日常」を取り戻した上海

上海の繁華街に来ています。今回も恒例の“人間遮断機”を見ることができます。一列に並んだ警察官が信号の変わり目ごとに動き、いわば人間遮断機となって、行き交う人々の交通整理をします。上海の街中の特に交通量が多いエリアでは、大型連休中お馴染みの光景です。5月1日から5連休となった中国、滞在先として上海は特に人気で、事前のホテルの予約件数は2020年の同時期のおよそ12倍に。ビッグデータによると、5連休の間に、のべ1600万人以上が上海を観光したとされ、豫園など上海市内の名所は大賑わいとなりました。3カ月にわたり新規の市民感染者ゼロが続く中で迎えた大型連休は、「日常」を取り戻した上海を強く印象付けました。(上海支局長 森)

上海名物“人間遮断機”

中国の世界遺産をめぐる旅

こちらは浙江省杭州市にある世界遺産・西湖です。連休中ということもあって多くの観光客が訪れています。その美しさが多くの詩にも表現されてきた風光明媚な景勝地、西湖。5月1日から5日までの大型連休中は人、人、人であふれ、日本では考えられないような「密」状態となりました。特に人気スポットの橋には、こぼれ落ちそうなほど人が集中し、SNS上に投稿された映像が大きな話題に。国内メディアはその様子を「人橋」と伝えたほどでした。実は中国はイタリアと並んで世界遺産が最も多い国の一つ。新型コロナウイルスの影響で海外への渡航が制限され、国内旅行に回帰する中、世界遺産をめぐる旅も見直されているのかもしれません。(北京支局 木村)

中国の世界遺産・西湖には多くの観光客が。橋から人がこぼれ落ちそうな密状態

コロナに負けずメーデーのデモ行進

コロナ禍の中、フランスではメーデーのデモ行進に大勢の人が参加しました。全国規模での開催は2年ぶりとなったメーデー。今回は失業対策を訴える労働組合に加え、格差解消を求める激しい抗議活動で知られる「黄色いベスト運動」の人達も参加し、マクロン政権打倒を叫びました。組合側の発表によると参加者は全土で17万人以上(当局発表では10万6000人)にのぼり、多くの人が感染対策をしてデモに臨みました。
参加者:「コロナの中でも毎年デモを続けることが重要なのです。メーデーは、長いフランスの歴史に刻み込まれているのです」
フランスでは現在も1日の新規感染者数が2万人程度、集中治療室の満床も続く深刻な状況です。それでも伝統のデモからは、かつて革命で自由を勝ち取ったように、新型コロナに負けないという強い意思が感じられました。(パリ支局 藤田)

フランスのメーデー 打倒マクロン政権を訴えデモ行進

最重要課題はスラムでの感染拡大阻止

タイでは東南アジア最大級のスラムでクラスターが発生、当局はスラム住民へのワクチンの優先接種を急ピッチで進めています。首都バンコクには、およそ8万人が住む巨大スラムが中心部から数キロの場所に存在します。ここで300人以上の感染者が確認されたため当局は急遽、住民へのワクチンの優先接種を始めました。当局が恐れるのはスラムが抱える特有のリスクです。スラムは居住空間に仕切りが少なく密で、感染者が出ると一気に広がる恐れがあります。また、住人の多くがバンコク一帯で働く労働者でウイルスが首都圏に急拡大するリスクも指摘されています。当局はスラムでの感染拡大阻止を最重要課題として、ワクチン接種を急いでいます。(バンコク支局長 佐々木)

居住空間が密な巨大スラム 都心部から数キロのところに8万人が住んでいる

エンタメ産業も正常化へ

1年以上休業していたカリフォルニアのディズニーランドがようやく営業を再開しました。この日を待っていたファンが朝から続々と訪れています。ただ、入場できるのはカリフォルニア州の住民に限定されパレードの実施も見送られています。
訪れた人:
「最高です。留学していて、ずっと来たかったので」
訪れた人:
「彼は海兵隊員で、もうすぐ戻らないといけないので今日は2人で楽しい時間を過ごしたいと思います」
「夢の時間になってほしいですね」
州の規制が緩和されたのを受け、ディズニーランドは今回、従業員1万人以上を呼び戻しました。州内ではユニバーサル・スタジオ・ハリウッドなども営業を再開していてエンタメ産業も正常化への動きが加速しています。(ロサンゼルス支局長 益野)

入場できるのはカリフォルニア州の住民のみ

ロックダウン中の酒類販売が突如禁止に

イスラム教の断食月=ラマダン中に全面ロックダウンが始まったトルコですが、土壇場で決まったある規制をめぐって、混乱が生じています。国民の大半がイスラム教徒である一方、酒をたしなむ人も多いトルコですが、政府はロックダウン中の酒類の販売を突如禁止しました。コロナ対策を理由にしていますが、弁護士団体は憲法違反だとして国を提訴、SNS上でも反発の声が相次ぎました。すると政府は、酒類だけでなく、生活必需品以外も販売禁止にすると発表。一部メディアは「将来はインフルエンザの流行を理由に酒類の販売を禁止にしかねない」と懸念を示し、普段は飲酒をしない人も「行き過ぎた規制だ」と批判するなど、波紋が広がっています。(イスタンブール支局長 清水)

普段は飲酒しない人も「行き過ぎた規制」と批判

ロシアのゴールデンウイークはマスクなしで大混雑

2021年は超大型となったロシアのゴールデンウイーク。旅行や帰省する人で、どこもかしこも混雑しています。当初は5月1日から10日までの間に3連休が2回でしたが、プーチン大統領の計らいで10連休になりました。この影響で列車のチケットの売り上げは、2割もアップ。列車の中は完全に”3密”状態です。しかも、マスクをしている人は、ほとんどいません。また、行商人がマスクなしで飛沫を気にせず大熱唱。私が換気のために開けていた窓も「寒い」と閉めさせられました。モスクワは一日の新規感染者が3000人程の状態が続いていて、連休明けには感染者急増という大きな「しっぺ返し」が待ち受けているかも知れません。(モスクワ支局長 関根)

列車の中は3密状態

東京大会での「きめ細かい対応」に感激

東京オリンピックの最終予選とテスト大会を兼ねた飛び込みのワールドカップ。東京での大会に出場したイギリス人選手は、大会をどう見たのでしょうか。
イギリス3m飛び板飛び込み代表のマリア・パップワースさん(19):
「(入国から試合まで)とてもスムーズだったけど、長かったわ…。でも必要だった。多くの書類を渡して、テストして。すべてやって良かったわ。」
コロナ対策に不安があったというマリアさん。スタッフのきめ細かい対応に感激したと言います。
マリアさん:「一番心配だったのはコロナ対策です。(会場では)多くのスタッフが周りにいて何をやればいいか教えてくれたの。すぐに忘れてしまうので、とても助かったわ。」
決勝には進出できませんでしたが、マリアさんは本番では会場に多くの観客が訪れて欲しいと願っています。(ロンドン支局 小堀)

スタッフのきめ細かい対応に感激したというマリアさん

【取材:FNN海外特派員取材班】