今を時めく大物アスリートたちにインタビュー。

4月25日放送の「ジャンクSPORTS」(フジテレビ系)では、番組MC・浜田雅功さんとは初対面となりマスターズ前に番組に来ていたゴルフ・松山英樹選手と野球・田中将大選手が登場。

大物アスリート2人の素顔や、子どもたちが投げかける素直な質問にたじろぎながらも、実直に答えてくれた。

英語は全くできない?

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世界最高峰の大会、マスターズを制覇した松山選手。

日本人が挑戦すること85年、マスターズを初めて制した松山選手は、これまで日本ゴルフ界において、史上初の快挙を次々と成し遂げてきた。

2011年には、まだアマチュアながら参加したマスターズにて、日本人最年少19歳で予選突破。アマチュア選手の中で1位となる「ローアマチュア」を日本人として初めて獲得。

2013年には日本でプロ転向し、シーズン4勝を挙げ、史上初となるルーキーイヤーで賞金王を獲得。2014年には主戦場をアメリカに移し、参戦1年目にしてアメリカツアーでも初優勝。これも日本人史上初。

2017年には自身初となるホールインワンを決め、昨年までにアメリカツアー通算5勝を挙げ、青木功さん、丸山茂樹さんを超え、日本人最多勝利を記録した。

そして先月にはマスターズで、超難関な名物ホールが数多く存在しゴルファー泣かせと言われるオーガスタのコースを攻略。初参戦から10年、世界のトップに立ち、日本人、アジア人初の快挙を成し遂げた。

今回の対面は、実はマスターズ前。浜田さんとは初対面となった松山選手は普段のクールさとは異なり、時おり笑顔を見せる姿に浜田さんは「英樹」と呼び、グイグイと斬りこんでいく。

生涯獲得賞金は36億円を超えている松山選手。アメリカ・トランプ前大統領とのラウンドを「試合より緊張しました。どう立ち振る舞えばいいのかわからなくて。通訳を通してトランプさんから話しかけてくれて」と振り返る。

アメリカで7年生活した松山選手は自身の語学力を「英語は全然できなくて、1割くらいしかわからない」と言い、浜田さんも驚く。

マスターズの優勝セレモニーも日本語でスピーチした松山選手は「覚える気はあるんですけど、勉強が苦手で」と苦笑した。

もし、ゴルフをやっていなかったら?

そんな松山選手に対し、将来プロを目指すゴルフキッズから忖度なしの質問も。

緊張したときの対処法を聞かれると「緊張しますし、(緊張は)嫌です。普段と変わらないようにやっていて、最近は緊張を受け入れてる」と明かす。

マスターズはガチガチに緊張し、ミスショットもあった。帰国後の会見でも「1番ホールから最終ホールまで緊張しっぱなしだったので、余裕があるって感情は一度も抱くことなく、最後までプレーしました。自分が良いプレーをすることだけ考えていました」と答えている。

帰国会見
帰国会見

ゲン担ぎやルーティーンについては、「調子が良い日の前日と同じものを食べ続けている」とのこと。

松山選手の恩師・東北福祉大学の阿部靖彦監督は、「学生時代、日本ツアーにおいては、朝必ず吉野家の朝定食。英樹は毎日、試合に行くたびに吉野家を探して食べてました」と明かした。

「もしゴルフをやっていなかったら何のスポーツをやりたかった?」の質問では、「野球はスゴイ好き。初めて野球を見たときが、金本知憲さんのホームランで、野球をやりたいなと思った。ゴルフをやらない前提だったら野球をやりたい」と話している。

レッドソックス時代の上原浩治さんとキャッチボールしたこともあり、この時、上原さんは「ゴルフも野球も上手いって、ずるいわ…」とつぶやくほど、松山選手は野球も上手いという。

さらに、ゴルフシューズや携帯電話など“忘れ物”が多いという松山選手はツアー中の忘れられないハプニングについて、あるエピソードを明かした。

「PGAツアー初優勝の時にはパターを忘れた」という噂があるため本人に聞くと、「それは語弊があって」と説明を始めた。

「毎日クラブを自分の部屋に持って帰るんですけど、キャディーさんが拭いてくれていて、次の日の朝、僕も信頼しているので確認しないじゃないですか、で、ホールで練習して、ショットを打ったりして、スタート20分くらい前にパターグリーンに行ったら、パターがなくて。ロッカーに普通は予備を入れているんですけど、その時はなくて。マネージャーさんに取りに行ってもらって、でもスタートのときは間に合わなくて、パター抜きの13本で行って、1番グリーンに上がるときにパターが来て、いきなり20何メートルのパットが残ってて…」

と、当時の様子を明かす松山選手は「そのときはキレなくて、めっちゃ冷静でした」と話した。

番組お馴染みの天才ゴルフ少女・須藤弥勒ちゃんからの「ゴルフは好きでやってる?お金、名誉のため?」という質問に驚きながらも、松山選手は「好きでやっていますよ、好きじゃなかったらやらない」と答えた。

対戦したいバッターは?オフの日は?

日本が世界に誇るレジェンド投手、田中将大選手に浜田さんがリモートでインタビューをした。

2007年に高校卒業後、ドラフト1位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団すると、2013年には奇跡の24連勝で楽天を初の日本一へと導き、東日本大震災後の東北に勇気と希望を与えた。

2014年にメジャーの名門、ニューヨークヤンキースに移籍。6年連続2桁勝利、3年連続開幕投手に起用されるなど、メジャーリーグでも大活躍。そして今年、楽天に凱旋した。

「日本に帰ってきた」と実感したことについては、「7年間、日本のチームを離れていたので、春のキャンプで日本の練習時間の長さに、『日本に帰ってきたな』って感じました。昔よりは短くなっていますけど、アメリカはチームとしての全体練習がとても短かったので大きな違いでした」と明かす。

そんな田中選手に、子どもたちも興味津々。田中選手が少年時代に所属していた兵庫県の昆陽里(こやのさと)タイガースと京都の強豪、少年チーム・田辺アルファ―の野球少年たちに話を聞いた。

「投げた後の足を踏み出すポーズがカッコいい」や「前は西武にボコボコにされていたから、抑えれば勝てると思う」といった鋭い分析まで飛び出す。

「日本で一番対戦したいバッター」については、少年から「坂本(勇人)選手との対戦が見たい」との声が上がるが、「オープン戦でも投げたりしているけど、知らない選手が多いので新鮮。しっかりいい投球はしたい。坂本選手ということにしておきましょう」と回答。

「打たれたときの気持ちの切り替え方」については、「打たれた瞬間、それは過去のことなのでいくら気にしてもどうしようもできない」と語り、浜田さんも「かっちょ良いこと言うな!」とべた褒め。田中選手は「次に自分に何ができるのか、次の一瞬にベストを尽くすことが大事」と話した。

「オフの日は何をしている?」の質問では、「オフの日はインドア。どこに行っても気を張ってしまうので、家の中が好き。ゲームは大好きです」と明かす。

さらに「洗濯物は汗のにおいがする?」といった質問では、苦笑しながらも「大丈夫」と話した。

そんな田中選手のスゴさを楽天の監督、石井一久監督に聞くと「メジャーに行ってからの7年間のデータを見ると、一つも衰えたことがない。真っ直ぐのスピードや球の回転数だったり、いろいろなデータを見ても全く変わっていない。本当にリスペクトしています」と明かす。

「石井監督から口説いたのか」と番組スタッフが問うと、「『帰ってきてほしい』とは言いましたが、最後の決断は周りがとやかく言うことでないので、“果報は寝て待て”ではないですけど、寝て待ってただけ」と語った。

石井監督は「キャンプ、オープン戦を経て僕とだいぶ絡んできたので、どう見えているのか」ということをずっと田中選手に聞きたかったという。「良い人だなと思ってほしい」と石井監督は訴える。

すると田中選手は「メジャーリーグも経験されて、日本球界に戻ってきて、同じ道というか同じ立場であると思うので、アメリカから日本に戻ってきたときの調整の仕方を聞いたりできましたし、話しやすい」と明かした。

そして最後には、7月に行われる東京オリンピック・パラリンピックに向けて「出られることなら出たい」と語った。

(『ジャンクSPORTS』毎週日曜日夜7:00~8:00放送)