ジャポニカ学習帳の工場を撮影

2020年、50周年を迎えたジャポニカ学習帳。富山県高岡市の工場で作られ、全国の子ども達に親しまれている。

新学期直前で工場は大忙し。この時期は、1日に10万冊以上も作られるという。今回、特別に工場の中を撮影させてもった。

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ジャポニカ学習帳の特徴は、なんといっても表紙。一度に6冊分が印刷される。表紙の写真は植物が多く、より美しく見せるために工夫があるそう。

森田麗実​アナウンサー:
表紙の緑色にもポイントがあるんですよね?

ショウワノート 氷鉋富雄取締役:
ジャポニカ用の緑色で、ジャポニカグリーンと呼んでいる

ジャポニカグリーンは、インクを練り合わせたオリジナルカラーだそう。しかも、時代に合わせて少しずつ調合を変えている。

ショウワノート 氷鉋富雄取締役:
この紙から皆さんが使っているジャポニカが作られる

使用している紙は国産。1ロールで7200冊分。さらに、小学生向けの製品ならではの素材を選んでいる。

ショウワノート 氷鉋富雄取締役:
子どもが乱暴に扱っても耐えられる丈夫な紙を使っている

また、糸でとじることで頑丈にし、罫線は目に優しいとされる緑色だ。工場には、ジャポニカ学習帳の歴史を感じられる素敵な場所もあった。

ショウワノート 氷鉋富雄取締役:
ジャポニカ学習帳のタイムトンネルです

森田麗実​アナウンサー:
すごい!こんなにたくさんの写真が!今までのジャポニカ学習帳のすべてですか?

ジャポニカ学習帳のタイムトンネル
ジャポニカ学習帳のタイムトンネル

ショウワノート 氷鉋富雄取締役:
全てではないが、代表的なものを展示している

森田麗実​アナウンサー:
一番古いものは?

ショウワノート 氷鉋富雄取締役:
これ。今のものとは色合いが違う

森田麗実​アナウンサー:
表紙がちょっと黒い

懐かしい学習帳が、たくさん展示してあった。

1970年代から続くジャポニカ学習帳の名前の由来を教えてもらった。

ショウワノート 氷鉋富雄取締役:
発売当時20社ほど学習帳のメーカーがあり、その中で特徴を出そうと考えたのが小学館のジャポニカ百科事典とのコラボ。当時、百科事典はどこの家庭にもありブームになっていた

当時はイラストが主流だった表紙も、百科事典のコンセプトに合わせ、昆虫や植物などの写真になっていった。

実は、これらの写真のほとんどは1人のカメラマンが撮影したものだ。数々の写真を手掛けた、山口進さん。1978年から40年以上にわたって表紙の写真を撮り続けてきた。

森田麗実​アナウンサー:
題材選びのポイントは?

山口進さん:
どういう気持ちで撮るかが一番大事。最初に企画が始まった時に、一番の目的が子どもの好奇心を育てることだった。写真を見て不思議と思える被写体を選んできた

好奇心をくすぐる変わった生き物を求め、海外を探し回った山口さん。苦労も多かったという。

山口進さん:
インターネットのない時代で情報が得られず、見ず知らずの場所で探す

いまは、コロナ禍で海外には行けないが、それでも写真を通して伝えたいことは…

山口進さん:
人間が自然無しには生きられないことを、今再確認するべき。「きれい」だけで終わらずに、虫も花も地球上に住んでいる仲間という感覚で見てほしい

(富山テレビ)

富山テレビ
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