新築マンション価格高騰…中古マンションの好調続く

新築マンションの価格高騰が止まらない状況が続いている。
不動産経済研究所のデータによると、2020年の首都圏の新築マンション発売戸数は、バブル崩壊後の1992年以来の3万戸割れで、2万7228戸となった。
コロナ禍で不動産各社が営業活動を一時ストップしたことなどが要因だが、その一方、首都圏の新築マンション価格は平均6083万円と1990年以来の6000万円台の高値となった。
中でも、東京都区部は平均7712万円となり、前年5.8%アップと首都圏で最も上昇した。
それでもコロナ禍の住宅需要の高まりもあり、売れ行きは堅調だという。

こうした中、中古マンションは相対的に割安で人気が続いている。
東日本不動産流通機構によると、首都圏の中古マンションの2月の在庫件数は、3万6323件と前年比マイナス23.4%の大幅減となった。
在庫件数は2019年12月から15か月連続で前年同月を下回っており、中古マンションが堅調に売れ続けていることを示している。

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中古の“丸ごとリフォーム”も人気

「おうち時間を快適に過ごしたい」と、リフォーム市場も活況となっている。
住友不動産によると、2020年4~12月期で、首都圏のマンションリフォームは前年同期比で1割増。

中でも、中古マンションを購入し、リフォームする件数は前年より倍増した。
新築そっくりにしようと、購入した中古マンションを“丸ごとリフォーム”する件数も同様に倍増している。
中古マンションは新築よりも希望エリアで見つけやすく、“丸ごとリフォーム”しても価格を安く抑えられるため、30代を中心に人気が広がっている。

新築購入と比べて1000万円以上お得なケースも

では、実際にどれぐらいお得か。
 “丸ごとリフォーム”の費用は、水廻り4点(キッチン、浴室、洗面台、トイレ)と内装を一新するものであれば、おおむね400万円程度から、グレードにより700万円程度。
室内を床や壁までいったん全て解体・撤去して、間取り・内装・水廻りの位置まで自由に変更できる「スケルトンリフォーム」と呼ばれる工事では1000万円以上の事例も多くある。

例えば、東京・世田谷区では、70㎡の新築マンションの価格はおおよそ8000万円~1億円程度が相場。
同じエリアで70㎡・築30年の中古マンションを購入すると、価格はおおむね6000万円前後だという。
つまり、6000万円で中古マンションを購入し、1000万円かけて“丸ごとリフォーム”をした方が、1000万円以上‟お得”な計算になる。
コロナ禍の家計において、一つの選択肢となりそうだ。

新築マンションは、バブル崩壊後にデベロッパーが土地を購入し、2000年前後には首都圏で8万戸以上も供給された。
現在、その多くでリフォームが必要な時期に差し掛かっている。
コロナ禍の事情も加わり、“丸ごとリフォーム”を含めたリフォーム市場の増勢はますます続く見通しだ。

(フジテレビ経済部 土門健太郎記者)