弁当でよく見かける魚型の醤油さし。これが文房具となって発売され、話題となっている。
それがこちら。

「<香る>醤油鯛ペン(醤油いろ)」という商品で、キャップを外すとペンとして使えるのだ。3月2日に発売され、価格は880円(税込み)となっている。
またこのペンには赤バーションの「<ケチャップ香る>醤油鯛ペン(ケチャップいろ)」もあり、こちらも880円(税込み)。
特徴は、商品名にある通り、それぞれのインクに醤油とケチャップの香りが染み込ませてあり、書くことで香りも楽しめるということだ。

この「醤油鯛ペン」を販売しているのは、「皆様に『!』と思っていただけるものづくり」をコンセプトに製品の企画・デザインを手掛ける株式会社「ジオ」。
たしかに、魚型のあの醤油さしがそのままの形でペンになるとは、驚きだ。しかし、なぜこのようなアイデアが生まれたのだろうか? 株式会社「ジオ」の担当者にお話を伺った。
ペンにするために特別なインクを開発
ーーなぜ作ろうと思った?
デザイン会社は基本的にお客さまからのご発注を待つ受動的なビジネスです。
しかしこれからは、デザインを発信していく時代だととらえ、オリジナル商品を自分たちで企画・開発・デザインして、自分たちで販売するビジネスモデルに挑戦すべきだと考えました。
ーー商品の魅力を教えて。
ジオデザインの文房具は、食品をモチーフとしているのではなく、食品パッケージをモチーフとしてヘンテコなこだわりがいっぱい詰まっています。そしてそのヘンテコなこだわりを実現するために、真剣に取り組んでいます。
ーー匂いはどのようにつけている?
インクメーカーと一緒になって醤油鯛用に特別なインクを開発しました。
最初出来てきたサンプルインクはとても上品な香りだったので「最大限に香料を入れてください」と工場にお願いしてできたのが、今回の商品です。
ーーこだわりは?
しっかりとした書き心地を再現しながら、醤油鯛らしいポニポニとした触感と実際には中に醤油は入っていないのに、まるで醤油が入っているかのような光沢と透明感の再現を両立するため、素材選びと仕上げにはこだわりました。

材質は本物の醤油鯛とは異なる
ーー材質は本物と同じ?
本物の醤油鯛と醤油鯛ペンでは実は本体の素材が全く異なります。本物の醤油鯛はポリエチレン(PE)で醤油鯛ペンはシリコーン樹脂です。
ーーどういう使い方をしてほしい?
どんどん人に見せびらかして「食べられません!」って笑顔を振りまいて欲しいです。
ーーどんな人が買っている?
まだ発売したばかりなのですが、文房具の話題に敏感な方たちがSNSを通じて話題にしていただき、そのままジオの公式オンラインショップに駆け込んでくる感じです。

醤油鯛ペンのほうが売れている
ーーどちらが売れている?
醤油鯛ペンのほうが多いですが、ケチャップとセットでお買い上げの方もたくさんいらっしゃいます。
ーーいつまで販売する?
お客さまが飽きるまで生産は続けます。
ーー利用者の声を教えて。
「かわいい!」「持った時のポニポニした感触がいい」「香りがしっかりする(書いた紙からも!)」「バッグにぶら下げて自慢したい」などのお声を頂いております。

本物に忠実なデザインだけでなく、インクメーカーと製作した「醤油鯛」用の特別なインクの開発や光沢と透明感の再現を両立するための素材選びなど、こだわりが詰まった製品だった。
香りを楽しみながらペンとしても使えるこの「醤油鯛ペン」。ボールチェーンのストラップ付きなので、スマホやペンケースにつけておいてもよさそうだ。
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