最近の若者はタイパ(タイムパフォーマンス)を重視していると言われているが、そんな人々にぴったりな筆記具が登場した。
サンスター文具が8月上旬に発売したシャープペンシル「topull S (トプルS)」は、まさにこれが特徴だという。

これまでの一般的なシャープペンシルで芯を出すには、親指でペンの後ろを押すため、本体を持ち替える必要があった。

「トプルS」は異なり、ペン先を人差し指と中指など2本の指で引くことで芯を出す仕組みなのだ。
本体を持ち替えずに芯が出せるため、同社では「タイパも抜群で筆記に集中でき、勉強や仕事などの効率化にも繋がります」と紹介している。

ペン先を引いて芯を出すこのような仕組みを同社は「トッププル機構」と名付け、これが「トプルS」の商品名につながったという。「トプルS」は全8色で396円(税込み)。

サンスター文具によると、「トッププル機構」は海外メーカーが開発した技術だが、現在発売されている商品に同じものはないと思われるそうだ。
では「トッププル機構」はどこから着想を得たのか?どこにこだわって開発したのか? サンスター文具を通して海外メーカーに聞いてみた。
非常に多くのコストと時間を掛けて開発
――トッププル機構の発想のきっかけは?
工場の開発者がノック式のペンを利用していた際、ノックする際に手を持ち替えなければいけない為、非常に不便を感じていました。そこからヒントを得て、手を持ち替えずにそのままフロントでノック出来る機構を思いつきました。
――こだわった部分は?
発明されたソリューションに実用性があるかどうか、及び実装が出来るかどうかの試験期間をかなり費やしました。
――開発で苦労した点は?
生産プロセスの中で多くの問題に遭遇し、開発段階で試作品を何度も失敗しました。今までにないペンを開発する為に非常に多くのコストと時間を掛けたことは大変でした。
担当者「学生の方におススメ」
タイパが抜群だという「トプルS」は、どんな人にオススメなのか?サンスター文具にも聞いてみた。
――どんな人にオススメ?
シャープペンシルをよく使う、学生の方におススメしたいです。
シャープペンシルといっても、色々な種類が発売されております。勉強をする際、メモ書きをする際、絵を描く際、その方にとって、使い勝手が良いものを出会ってほしいと思っています。その候補の一つとして、トプルSに使い心地の良さを感じて、使い続けてくれる方がいらっしゃると、とても嬉しく思っています。
――通常のノック式と比べて、タイパはどれくらい違う?
「親指でペンの頭をノックして芯を出す」シャープペンシルですと、芯を出す場合、ペンを持っている状態から、ペンを持ち替える→ノックする→ペンを持ち替える 必要があります。トプルSですと、ペンを持っている状態から、指でつまんで引くだけになります。
――消しゴムはついてないの?
デザインを重視した際、消しゴムを内蔵する場所を無しに致しました。
――トプルSの「S」はシャープペンシルの「S」?もしかしてボールペンも出る?
シャープペンのSで合っています。ボールペンは2023年9月に発売を予定しています。
――一般的なシャープペンを使っている人にメッセージはある?
まず、この今までやった事のない使用感を、是非試してほしいです。最初は慣れなく違和感があるかも知れませんが、慣れてくるとこの使用感がやみつきになります。

どれだけタイパがいいのかは分からなかったが、たしかに本体を持ち替える手間がなくなれば少しの時短になる。ノートをとってたくさん勉強する学生には、このタイパがより実感できるかもしれない。