東京都が自宅療養者の支援を強化

新型コロナウイルスに感染して自宅で療養する人が増える中、東京都は1月21日、自宅療養者を対象にした支援を強化すると発表した。

東京都は昨年11月に「自宅療養者フォローアップセンター」を開設。多摩地域を対象に自宅療養者の支援を始めていたが、1月25日からは対象地域を順次、都内全域に広げる。

支援の内容は大きく3つ。

1つめは「LINEを活用した健康観察」。無料通話アプリ「LINE」の専用アカウントのチャットボットで、毎日、自宅療養者の健康状態を確認する。

2つめは「食料品などの配送」。外出せずに療養できるよう、自宅に7日分の食料品などを無料で配送してくれる。

3つめは「24時間対応の相談窓口」。看護師が24時間、電話で相談に応じる窓口を設置する。

自宅療養者向けの冊子も配布予定

また、東京都は1月15日から、都内全域の自宅療養者を対象に、血液中の酸素飽和度を測定する「パルスオキシメーター」を貸与する取り組みも始めている。
貸与は高齢者が優先となっていて、新たな支援策とあわせて、自宅療養者の容態の変化を早期に把握したい考えだ。

このほか、東京iCDC専門家ボードの感染制御チームが、自宅療養者とその家族など同居者を対象に、「新型コロナウイルス感染症 自宅療養者向けハンドブック」を作成。

こちらは自宅療養中に気を付けてほしいことなどを分かりやすくまとめた冊子で、対象者に1月25日以降、配布する予定だという。

新型コロナウイルス感染症 自宅療養者向けハンドブック(東京都HP)
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感染拡大にともない、重症の新型コロナ患者が増え、医療現場がひっ迫する中、東京都が対象地域を広げる自宅療養者の支援。すでに始まっている多摩地域ではどのような声が寄せられているのか?

東京都の担当者に話を聞いた。

支援の対象地域を拡大した理由

――まず国が定めている自宅療養の期間を教えて

国が決めた基準では、感染者は10日間です。濃厚接触者は2週間の自宅待機が求められています。


――「自宅療養者フォローアップセンター」の対象地域を拡大。これはなぜ?

昨年11月に多摩地区を対象にスタートしたのですが、その後、見えてきた課題を解決し、対象地域を拡大する準備が整ったからです。

当初は1月下旬から2月上旬に対象地域を拡大する計画でしたが、感染拡大を受け、計画を前倒しました。


――自宅療養者への支援。すでに始まっている多摩地域ではどのような感想が寄せられている?

食料品の配送については、「非常に助かる」という声をいただいています。24時間対応の相談窓口については、「24時間電話で相談できるので安心」という声が届いています。

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届く食料品は段ボール3箱分

――7日分の食料品はどのようなものが届く?

「主菜」、「副菜」、「おやつ」が入った段ボールが3箱、届きます。具体的には、パックごはん、レトルトカレー、パスタ、パスタソース、野菜、お水、お菓子などです。


――感染者の自宅療養期間は10日間だが食料品は7日分。これはなぜ?

感染が確認されてから手続きが完了するまでに3日程かかるからです。


――では自宅に食料品が全くない場合、その3日間の食事はどうすればよい?

これまで、自宅に全く食料品がないというケースは報告されていません。ただ、そういったケースでは、家族がいる方には、家族の方に食料品を買ってもらうよう、案内します。

また、一人暮らしの方には、料理の宅配などを利用して、料理は置き配にするよう、お願いします。

 

東京都では22日、新たに1175人が新型コロナに感染していることが分かり、10日連続で1000人を超えた。
東京都の自宅療養者は8927人(21日20時時点)いて、自宅療養中に急変し搬送先で死亡するケースもでているだけに、こうした自宅療養者への支援と健康観察の強化が、より必要になってくるだろう。
 

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