“氷の花”に“泡の花”。そんな神秘的な現象が、いま北海道で目撃されています。

“氷の花”が生まれる3条件とは

撮影:鶴雅リゾート SNSディレクター 下澤美香さん
撮影:鶴雅リゾート SNSディレクター 下澤美香さん
この記事の画像(10枚)

12月16日に北海道の阿寒湖で撮影された写真には、光を受けキラキラと輝く“氷の花”が。

湖面の水蒸気が凍って出来た「フロストフラワー」です。湖が氷で覆われる時期になると現れるこの美しい氷の花ですが、生まれるにはクリアしないといけない条件がいくつも。

まずは湖が薄く凍っており、その上に雪が積もっていないことが大切です。そして、気温は-15℃以下であること。最後に「無風」であること。天気、気温、風が全て揃わないと見ることができない神秘的な現象なのです。

“氷の花”の秘密は「阿寒湖の温泉」

この美しい“氷の花”はどのように生まれているのでしょうか?実はこの“氷の花”の正体は「霜」の一種。そのため、「霜の花」と呼ばれることもあります。そして、秘密を握っているのは、フロストフラワーが生まれる場所、阿寒湖にありました。

実は、阿寒湖の湖底からは、所々温泉が湧き出ています。この温泉により、凍った水面が少し溶かされます。湖の表面を覆う氷が薄くなると、わずかに水蒸気が発生。

そして、水蒸気が-15℃以下の外気にふれ、冷やされることで氷の花が生まれるのです。

フロストフラワーはとても薄い氷なので少しでも気温があがると溶けてしまいます。そのため、見られるのは朝の短い時間だけ。雪と、気温と、風の3つの条件が揃った時に咲く奇跡の花、それが「フロストフラワー」なんです。

海岸覆う白い泡「波の花」も出現

そして冬に咲く神秘的な“花”は他にも。

北海道の留萌市で11月26日に撮影されたのは、「波の花」と呼ばれる現象です。海が荒れて、しけ状態になればなるほど美しい“花”を咲かせます。

「波の花」の正体は、植物性プランクトン。海中の植物性プランクトンが荒波にもまれることで、粘液が石けん状の白い泡を作って生成されるのです。ふわふわと風に舞う姿は美しいですが、実際に遭遇した時には、注意も必要です。服に付くと黄色いシミになったり、落としにくかったりするので、出会った時には十分に注意してください。

あまダネ!では、みなさんから『季節の絶景動画や写真』のほか『不思議な現象を捉えた写真』『お天気のギモン』などを募集しています!公式ツイッターで「#あまダネ」をつけて投稿頂くか、公式HPまでお寄せください。

(とくダネ!『あまダネ!』12月17日放送より)

とくダネ!
とくダネ!