その女性本来のキレイな種を引き出して…プロの手により「多治美人」に変身
岐阜・多治見市で、地元で活躍する女性を取材し、紹介するウェブサイト「多治美人(たじびじん)」が話題だ。
「多治見」と「美人」を混ぜ合わせたオリジナル造語だが、その目玉はプロの手による変身企画。地元でキラっと輝く女性を全身コーディネート。果たして女性たちはどのように変わるのか。

10月21日の朝。市内のカフェに集まる女性たち。「多治美人プロジェクト」のメンバーだ。

多治見市で活動する女性を美しく変身させ、SNSやWebサイトにアップ。写真と記事で紹介している。

この日集まったのは、プロジェクトリーダーでエステサロンのオーナー山下真美子さん、そしてブライダルカメラマンとメイクの講師。

カフェには女性がもう1人。今回取材する田中寿美礼さん。

田中さんは、食物アレルギーがあっても食べられる焼き菓子を手作りし、イベントなどで委託販売している。

田中さんがお菓子作りを始めると、写真を撮りながら取材スタート。普段の様子や変身前の姿を、次々カメラに収めていく。

一通り撮影を終えると、今度は1時間かけてインタビュー。

ここで、更に頼りになるメンバーが。
別のエステサロンのオーナーと、プロのネイリストだ。2人とも、プロジェクトに賛同し、メンバーに加わった。

山下さんはメイクする際に気を付けていることについて、「180度違う変身よりは、その人の持っているキレイな種を引き出して、良いところが出るような形で多治美人は変身させている」と話す。

田中さん:
(普段は)こんなパッチリはしないです。幼稚園のお迎えに、このバリバリメイクで行ったら、“どーしたー?”みたいに言われる…

ヘアセットもしっかりと。服も撮影用の衣装に着替え、その衣装に合わせたネイルを付ける。
果たして田中さん、どんな風に変身するのか。
消防士から陶芸家まで…20代から70代まで19人の輝く女性が「多治美人」に変身

「多治美人プロジェクト」が発足したのは2019年の4月。きっかけは観光協会が主催した体験型ワークショップのイベントだった。

イベントは1度きりだったが、その時に参加したメンバーと賛同者で活動している。

ただ取材して紹介文を載せるだけでは多くの人に見てもらえないと、思いついたのが「変身企画」だ。

これまでに撮影したのは19人。
消防士や弁護士、陶芸家など、20代から70代までを取材、変身させた。
「こんなに全身の変身は結婚式以来」…活躍する女性をより美しく「多治美人プロジェクト」

メイクと着替えに約1時間半かけた後、市内にあるアクセサリー店へ。

和気あいあいとアクセサリー選び。こちらの店はプロジェクトの活動に賛同し、無償でアクセサリーを貸し出している。

「店の紹介になる」と店側も協力的で、プロジェクトは地域の活性化にも一役買っている。

アクセサリーも決まり、全てが整い、田中さんの変身完了。

「寿美礼さんが作るお菓子の柄が、ワンピースの柄に見えたので」と服を選んだポイントを話す山下さん。

秋を意識して、茶系で全体をコーディネート。ワンピースの柄が、彼女の作るお菓子を彷彿とさせる。目元も茶系のメイクを。
ヘアはボリュームを持たせ、ネイルも衣装のトーンに合わせた。

耳元には、皆で選んだイヤリング、胸元にはブローチが付けられている。颯爽と仕事をこなす、かっこいい女性に仕上げた。

変身したら改めて写真撮影。普段と違った自分の姿に、思わず笑みがこぼれる。
写真の中には、服装や髪形だけでなく、表情も随分と変った田中さんがいた。

「こんなに全身変身してしまうなんて結婚式以来かもしれない」と笑顔を見せた田中さん。

多治見で活躍する女性を応援する「多治美人プロジェクト」は、変身した女性もプロジェクトのメンバーも、みんな笑顔。

山下さんは「多治美人さん同士を繋げるような交流会とか、何か化学反応でも起こってくれたらいいなと思っています」と未来を描いている。
(東海テレビ)