雨でもなく、雪でもなく、雹でもなく、あられでもない。それなのに降り積もった“あるモノ”で人が滑ったり、木が倒れたりする…そんな不思議な現象がいま中国で起きています。

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倒木や凍結も…“冬のレア現象” 中国で深刻被害

これは中国の吉林省で11月19日に撮影された映像です。街路樹が全てしな垂れるように倒れてしまっています。倒れた木が車にぶつかるなど、被害が拡大。

消防が手作業で対応にあたる事態になっています。一見、雪のようにも見えますが、実はこれ雪ではありません。

一体、中国で何が起きているのか?その正体を知るためには、このレア現象のメカニズムを知ることが重要です。

雨でもなく雪でもない「凍雨」とは?

この「雪のようで雪ではない」現象、実は降り始めは紛れもなく「雪」です。

しかし、上空1500~2000mくらいに非常に暖かい空気の層ができており、ここで一度、雪は溶け雨に変わります。通常ですとこのまま雨になりますが、地表付近には再び冷たい空気の層が…。

その結果、雨が再び凍り、「氷」が地表に降り注ぐことになります。この氷が雨のように降り注ぐ現象は「凍雨(とうう)」と呼ばれ、凍結した地面で車がスリップしたりと、時に大きな被害をもたらすことがあります。

“暖気”のいたずらは他にも…氷点下なのに凍らない!?

このような被害をもたらすのは「凍雨」だけではありません。「雨氷」という現象も街へ深刻な被害をもたらすことがあります。

上空の暖かい空気で雪が一度溶けるところまでは、「凍雨」と同じメカニズム。違うのは、稀に氷点下でもぎりぎり凍らずに水で存在することがあるという点。この場合、雨として地表に降り注ぐのですが、この状態で木や地面にぶつかると、その衝撃で凍りついてしまうのです。

この木などを覆った氷を「雨氷(うひょう)」と呼び、その重みで木の枝が折れてしまったりするのです。

適度に降れば絶景に 日本でも「雨氷」

「雨氷」は日本でも…。

2016年1月31日に長野県立科町の女神湖の近くで撮影された写真には、ガラス細工のように枝の周りを覆う雨氷が。

太陽の光に照らされキラキラと輝く姿は美しく、思わず息をのんでしまうほど。適度に降れば、雨氷は絶景にもなるのです。

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(とくダネ!『あまダネ!』11月27日放送)