「130歳」に残された謎と長寿の秘訣
もっとも、これが正式な世界記録となるかは別問題だ。
地元メディアによると、セーンさんが生まれたとされる1896年当時、タイではまだ全国的な出生登録制度が整っていなかった。ギネス世界記録に公式に認定されるには、出生時の記録や過去の住民登録など、人生の足跡をひとつずつ証明する必要がある。
しかし、家族は全く疑っていない。
「役所だってウソの情報で発行するわけないじゃない。行政がちゃんと確認したからこのカードがあるんだよ」
セーンさんは複数の子どもに恵まれたが、すでに他界した子もいて、子どもの年齢から生年をたどるのも難しいという。130歳なのか、それとも…真相は謎に包まれたままだ。
ただ、そんな周りの喧騒をよそに、本人の日常はいたってマイペース。家族に長寿の秘訣を尋ねると…。
「好きなものは地元の野菜とお魚!好き嫌いはナシ、あれこれワガママも言わずに何でもおいしく食べるの」
セーンさんは長い会話こそ難しいものの、家族の呼びかけには優しく反応する。
取材の最後、カメラに向かって両手を合わせ、「サワディーカー(こんにちは)」と丁寧にあいさつ。
さらに、「元気だよ〜」と、かわいらしく小さく手を振ってくれた。
公式記録になるかどうかをよそに、セーンさんはきょうも大好きな家族に囲まれ、穏やかな時間を過ごしている。

