アジア選手権予選ラウンド、男子日本代表は8日、オーストラリアと対戦し3対0で勝利した。
この勝利で日本はA組1位が確定、準々決勝進出を決めた。対戦相手は、9日の予選ラウンド全試合が終わった後に決定する。
快勝も「もったいないミス多かった」
オーストラリアに1時間32分でストレート勝ち。スコアを見ても25対20、25対13、25対21と快勝ではあるが、試合を終えた直後に髙橋藍が口にしたのは反省だった。

「もったいないミスが多かった。相手もミスをしてくれたので勝つことはできたけれど、自分たちもミスを出してしまったのが甘い部分で、苦しい状況をつくってしまいました」
髙橋が言及したのは第3セットだ。2セットを連取し、14対11と3点をリードした場面から2本のスパイクミスが続き、14対14の同点に追い付かれた。

この試合でチーム最多の16得点を挙げた西田有志のスパイクや、現在、サーブランキング首位を走る髙橋がこの試合5本目のサービスエースを決める活躍で突き放したが、決勝トーナメントに1つでも上の順位で進むためには1セットも落としたくない。
ただ勝ったことに満足するだけでなく、次を見据えてあえて厳しい言葉を口にしたのは、髙橋だけでなくミドルブロッカーのエバデダン ラリーも同様だ。

「僕自身もミスを出してしまったし、ブロックの面でも相手の高さを警戒しすぎて早く跳びすぎてしまい、逆にタイミングが合わずに(ディフェンスが)ぐちゃぐちゃになってしまった。内容的には全くよくなかったと反省が残る試合でした」
個人成績の上位に日本選手ランクイン
初戦のオマーン、2戦目のバーレーンは高さのある選手は少なく、身長だけを見れば日本よりも小さなアタッカーと対峙する場面も多くあった。
欧米勢とは異なるアジア独特のスタイルに加え、ロサンゼルスオリンピック出場がかかる大会というプレッシャーも加わり、硬さが見られる場面もあったが、最低目標である3勝はクリアした。

特に3戦を通して効果を発したのがサーブだ。強弱を織り交ぜ、相手が構えるポジションよりも前に落とすショートサーブで得点を重ねた。
サーブランキングの上位に髙橋(1位)、石川祐希(4位)、西田(6位)がランクインしているのも何よりの証明だ。

加えて、ベストブロッカーランキングでは小野寺太志、ベストセッターで深津英臣が首位につける。1、3試合目は山本智大、2試合目は小川智大とリベロは試合によって出場する選手が異なる中でも、山本はベストディガーで3位につけ、ベストスコアラー、ベストアタッカーでも髙橋、西田が上位にランクイン。

すべてのランキングで日本選手が上位につけていることも、ここまでそれぞれの役割を十分に果たしている証でもある。
「勝つことだけ求めて戦う」石川が決意
予選ラウンドを終えればトーナメント戦が始まる。相手はまだ確定していないが、どんな相手であろうと負ければ終わりのシビアな戦いであり、日本の準々決勝は11日に行われるため、準決勝、決勝と勝ち進めば3連戦。

大一番が続く中、心身の疲労も心配されるが、選手たちの表情や言葉に不安やくもりはない。むしろここからが本番、とばかりに前を向く。
ロサンゼルス五輪出場に向け、世界ランキングでも最大のライバルと目されるのがネーションズリーグにも出場したイラン(世界ランキング17位/9日時点)、中国(同29位)。

石川は「この大会の両チームの映像は見ていない」と口にしながらも、オーストラリア戦を振り返る中で、試合の中でイランや中国といった経験や技術、高さのある相手を想定した言葉が端々からうかがえた。
いずれにせよ、出場国のすべてに勝たなければ優勝して、ロサンゼルス五輪の出場権を今大会で得るという目標を達成することはできない。

決勝トーナメントを前に、チームを代表して石川が言った。
「『負けたら終わり』ということは把握しておかないといけないですが、プレッシャーがかかった中でも『負けたら終わり』だからといって消極的なプレーをしていては勝てない。負けたら終わりだからこそ、大胆なプレーや、アグレッシブなプレーが必要になってくる。雰囲気がどうあれ、どれだけ苦しめられようと、どんなことを相手がしてきたとしても大事なのは勝つことだけ。フルセットでも何でもいいので、勝つことだけを求めて戦います」

決勝トーナメントへ向け、また一段階ギアを上げる。
どんな強さを見せるのか。日本代表の戦いに注目だ。

