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なぜ、鄙びた場所に心が動かされるのか?一人旅研究会が選ぶ、今のうちに見ておきたい日本の郷愁スポット3選|FNNプライムオンライン
一人旅研究会の“日本”ノスタルジック写真館

なぜ、鄙びた場所に心が動かされるのか?一人旅研究会が選ぶ、今のうちに見ておきたい日本の郷愁スポット3選

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一人旅研究会の“日本”ノスタルジック写真館

なぜ郷愁に引かれるのか

――栗原さんの訪ねている場所は、にぎやかな観光地とはかなり趣が違う、鄙びた温泉街や、秘境駅やローカル線、山奥の鳥居とか廃墟だったりすることが多いですよね。なぜそういった場所に引かれるのでしょうか?

なぜ引かれているのかは、自分でもわからないんですよ。たぶん元々の性格的なものだと思います。

往時をしのべるところとか退廃的な場所とか、昔から続いている町並みとか、どういう営みがなされてきたのか想像するのが楽しいんですよね。昔はここもにぎやかだったんだろうなと想像すると、胸がぎゅっとするというか。

浅野雨竜炭鉱跡(2023年4月撮影)
浅野雨竜炭鉱跡(2023年4月撮影)

例えばFNNプライムオンラインの連載でもたくさん紹介してきた炭鉱の町なんかもそうですね。完全に無人になっているところも多かったりとかしますが、ここで人がいっぱい働いていて子供が走り回っていたんだろうなと思うと、こみ上げてくるものがある。

そういう心の揺れ動きを求めていますね。

――その心の動きは、「楽しい」「うれしい」といったものとはまた違いますよね。

喜怒哀楽でいうと、「怒」以外のパラメーターに振り切れば振り切るほど心がスッキリしたりすると思うんです。

喜怒哀楽の「楽」、つまり楽しいほうに振り切ると、人生が豊かになったり幸せを感じたりする人が多いのでしょうけれど、「哀」のほうに振り切った時に心が浄化されたり日々の悩みが消えていく人も多分いて、自分はそっち側の人間なのかなと。

東日本大震災で津波の被害に遭った宮城県気仙沼向洋高等学校旧校舎(2025年1月撮影)
東日本大震災で津波の被害に遭った宮城県気仙沼向洋高等学校旧校舎(2025年1月撮影)

旅の中で災害の爪痕を目の当たりして胸が苦しくなることもあるのですが、それも自分にとっては大切な体験だと思っています。

――最後に、今後、訪ねたいところは?

最近のマイブームでいうと、鄙びた木造の停留所ですね。

夏空を背景に佇む木造の鄙びた停留所(長野県中野市/2025年7月撮影)
夏空を背景に佇む木造の鄙びた停留所(長野県中野市/2025年7月撮影)

あとは一風変わった神社とか鳥居。一部が欠落していたりとか、半分埋まっていたりとか、そういう奇妙な鳥居ですね。

皇大神宮(福岡県/2025年4月撮影)
皇大神宮(福岡県/2025年4月撮影)

一度行ったところでも、光の当たり方が逆光だったり背景がちょっと違うなと思ったり、ベストなタイミングに合わせるのは難しい。日本には春夏秋冬ありますし、気に入ったところは最低でも4回は行きたいです。

だから、海外もいいなと思うんですが、行く暇がないんですよ。

郷愁を感じる場所というのはどんどん失われていて、今がギリギリ最後の灯の時代に突入していると思います。

その根幹には人口減少があるから、自分には何もできない。でも、そうしたもどかしさがあるからこそ、誘われるのかもしれません。

これまでの記事▶山村の秘境 「水没」の世界 青荷温泉 連載一覧

『いますぐ行きたい日本の旅 愛すべき日本のノスタルジア』(実業之日本社)

構成=プライムオンライン特集班

一人旅研究会
一人旅研究会

本名:栗原悠人。平成7年大晦日生。川崎出身、新潟在住。那須、札幌等に住居を転々としながら旅情と郷愁を求め、日本全国の鄙び空間、退廃的空間、秘境、温泉などを巡る。家ではジオラマ製作・落書き。日本一周・全県宿泊済。 愛車:三菱 ランサーエボリューションⅦGT-A。カメラ:CANON EOS R6 markⅡ。著書に『一人旅研究会・ノスタルジック写真集〜日本のなつかしい風景を旅する〜』(マール社)がある。

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