鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。

一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。

そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。

栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。

写真・文=栗原悠人

これまでの記事▶山村の秘境 「水没」の世界 青荷温泉 連載一覧

産業の衰退や人口減少などで、人口が0になった町。

人口数十人ほどの集落から、1万人以上の人口を数えた北海道の大炭鉱街等、往時の姿は様々である。

建物や散乱した家具などの、人々の生活の痕跡を見て、「かつては多くの人々の声が響いていたのだろう」と、心がぎゅっとなる。

そう遠くない昔、ここには確かに人々の営みがあったのだ。

ここに住んでいた人が、どのような想いで町を離れたのかを想像し、旅愁を覚える。

事情で住めなくなった廃集落

■北海道・洞爺湖町泉

北海道・洞爺湖町泉(2023年6月撮影) 
北海道・洞爺湖町泉(2023年6月撮影) 
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有珠山の噴火により住めなくなった地域。交差点跡地には水没したままの車両が残されていた。

■福井・永谷集落

永谷集落(2023年9月撮影)
永谷集落(2023年9月撮影)

発電所の建設に伴い、地元住民は立ち退きを余儀なくされたが、後に計画が白紙になってしまった。