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最大避難者数は『警固断層』超えの約23万2000人 『宇美断層』に備え避難所の環境改善など強化 【福岡発】|FNNプライムオンライン
常識が通用しない…いま備える防災

最大避難者数は『警固断層』超えの約23万2000人 『宇美断層』に備え避難所の環境改善など強化 【福岡発】

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熊本地震から1カ月。避難所運営の課題が浮き彫りになる中、福岡の避難所はどのような環境なのか?福岡都心部を走る『警固断層』震源よりも避難者数が多いと想定される『宇美断層』。福岡市が強化している新たな取り組みと今後の課題を取材した。

避難所で改善進む『TKB』

2026年7月28日に発生した熊本地震。空調設備がなく室内が38度を超えた避難所もあり、暑さ対策が浮き彫りになった。

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福岡では、福岡市中心部を走る『警固断層』による地震のリスクが指摘されていて、最大で約20万1000人の避難者が想定されている。

一時避難所に指定されている福岡市早良区の『地域交流センター』では、大会議室が実際の避難所として使用される。避難所に指定されているのは、公民館や小学校など市内440カ所。

福岡市では2025年度から『TKB』と呼ばれる環境改善に取り組んでいる。TKBとは「トイレ・キッチン・ベッド」の頭文字だ。

「TKBの環境改善に取り組もうとベッドの備蓄を増やしている」と話すのは、福岡市地域防災課の馬子嘉透課長。

2025年度には、段ボールベッドを360台、災害用の簡易ベッドを約3500台導入し備蓄しているが、2026年度中には、簡易ベッドを2倍の7000台まで増やし、市内各校区に備蓄する計画だという。

警固断層超える避難者数『宇美断層』

福岡市では、警固断層を震源とする地震の発生を想定して、3万人分の水や食料などを備蓄しているが、2025年秋に発表された福岡県の地震に関する調査結果を受け、2026年度は備蓄量を大幅に見直すことになった。

福岡市地域防災課の馬子嘉透課長によると「発生の確率としては警固断層の方が高いが、今回の新たな調査で宇美断層の方が避難者数が大きくなっているため、新たな想定に合わせた備蓄を整えている」とのこと。

宇美断層は、福岡・須恵町付近から筑紫野市付近まで延びていて、ここを震源とする地震が発生すると、福岡市の想定最大避難者数は、警固断層地震を上回る約23万2000人にのぼる。

「計画が見直されて応急対策にはなるが、19万5000人分の発災当日3食で58万5000食になるように2026年度は取り組んでいる」と福岡市地域防災課の馬子嘉透課長は語る。

民間との連携で避難所環境改善も

『TKB』の環境改善は、民間企業との連携でも進められている。

福岡市博多区に本社を置く『稲尾産業』は、福岡市で災害が起こった際、仮設トイレの搬送や設置を担う『災害時応援協定を』結んでいる。

常時100台近くの仮設トイレを備えているという稲尾産業。担当の岩里一美機材管理部長が、「災害時に一番必要」と話すのが簡易水洗式タイプだ。「水を後ろ(タンク)に入れておけば、ポンプ式で水洗も簡易なので手軽に使える」。

設置が簡単で、最低減の水量で排泄物を流せるのが特徴だ。

この他、利用者の快適性に優れたトイレも用意されている。その名も『快適トイレ』。他のトイレにはない手洗いや鏡、フックがついている。

これらの仮設トイレは、普段、建設現場やイベントへの貸し出されているため、災害時の貸し出しは、在庫状況を見て判断するというが、稲尾産業の岩里部長は「最低でも災害のために何台か確保するよう市との話し合いで協力はできる」と前向きだ。

いつ起こるか分からない災害に対し、福岡市でも官民連携により新たな備えが進められている。

地方自治と「分散型備蓄」の格差

今回の熊本地震で改めて浮き彫りになったのが、避難所によって設備やスピードが全く異なる‟避難所格差”だ。日本の防災体制では、避難所の開設や運営を直接担う主体は、国ではなく市町村になっている。

しかし、自治体ごとに財政力や、防災担当職員の知識・経験値には大きな差があるため、『地方自治・分散型備蓄』の仕組みそのものが、全国各地の避難所の質に著しい地域格差を生む要因となっているのは否めない。

今回の熊本地震を機に、日本の防災体制そのものを見直す議論が必要と言えそうだ。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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