鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅するインフルエンサー「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。2026年7月に『いますぐ行きたい日本の旅 愛すべき日本のノスタルジア』(実業之日本社)を刊行した栗原さんに、一人旅を愛する理由と楽しみ方について聞きました。
一人だから空間としっかり向き合える
――「一人旅研究会」というペンネームを名乗っていらっしゃいますが、一人旅の良さってなんでしょう?
一人旅の最大のメリットって、自分の好きなように旅をコーディネートできるところなんです。行き先をはじめ、交通手段や活動時間も好きなように決められる。例えば宿のチェックイン時間を遅らせて21時くらいまで街を歩いたりとか。あるいは、自分は全然グルメじゃないので、食に割く時間はカットしたりとか。
気ままにやりたいようにできるっていうのが魅力ですね。いかんせん、自分のやりたいことがニッチなので(笑)。
――確かに、旅行での価値観のすり合わせは難しいですよね。
もちろん人と一緒に行く良さもあるんですけど、気心知れた友人ですら、やりたいことが全て一致するというわけにはいかないですから。ましてや大人数になればなるほど妥協の塊になってしまいますよね。
――「寂しい」と思うことはないですか?
昔から一人でいることが苦にならないタイプです。ふと、「ここにみんなで来られたら楽しいだろうな」と思うこともありますけど、わちゃわちゃ会話しながら歩いたりしていると、その場所に集中できないという面もあるかなと。やっぱり一人だからこそ、その場所としっかり向き合える。その空間を五感全て使って余すことなく感じられる。むしろその場に集中しているから、寂しいと感じている暇がないんですよね。

