正・副議長ポスト就任を巡る金銭授受疑惑や高額と批判される海外視察問題などで混迷が続く福岡県議会を“永田町”はどう見ているのか、取材に定評がある政治ジャーナリストの鈴木哲夫さんが解説する。(『報道ワイド 記者のチカラ』2026年8月13日放送)
自民党若手国会議員が気にする“来春”
8月12日に福岡県の服部誠太郎・知事(71)が、人と動物の健康と環境保全を一体的に考えるワンヘルスに関する政策を見直し、未着手の事業は当面凍結する考えを示したことに対し、旗振り役の福岡県議会の県議会の蔵内勇夫議長(72)が8月13日、コメントを発表した。

蔵内議長は「知事はこれまで県議会とその重要性を共有し、共に取り組んできた」とした上で「必要な事業が早期に再開されることを望んでおります」などと訴えている。

自民党福岡県議団への信頼がかなり失われているなかで、2027年春の統一地方選を控え、蔵内議長の進退も含めて、自民党本部と地方の議会はどのようにこの現状を捉えているのか。政治ジャーナリストの鈴木哲夫さんに聞いた。

鈴木哲夫氏) 正直、議長ポストを巡ってお金が「要る」「要らない」という疑惑の話が出た段階では、実はそんなに中央(=永田町)は、騒ぎになっていませんでした。例えば、元三役なんかが僕に「福岡、大変なことになってるね」くらいの調子だったんですね。

鈴木哲夫氏) ところが、これがいろんな問題に、例えばワンヘルスも含めて、構造的な問題になってきた。連日のように全国に放送されているわけですね。それでこの前、自民党の1回生、2回生の若手の勉強会にちょっと呼ばれて、行ったんですね。そしたら、そこでみんなから出た質問は「これ今後、どういう結末になるのか」と。それから「身の引き方も含めてどうなるのか」という質問でした。やたら関心が高い。やはり若い議員は来年の統一選で一生懸命、地方議員の選挙を応援しなきゃいけない。
党本部が突っ込みすぎると麻生さんに…
鈴木哲夫氏) それで「これはもう持たない」と。福岡の話だったのが「自民党ってやっぱり…」となってきているわけです。かつての裏金問題のような話ですよね。だから、何かしらの“けじめ”をつけてもらわないと、という話が若手からは出た。

鈴木哲夫氏) じゃあ、今の執行部はどうか。例えば鈴木(俊一)幹事長は『麻生派』なんですね。だからこの問題にあんまり党本部が突っ込みすぎると、麻生(太郎)さんの“いろんなところ”に関わってくる可能性がある。だから今は様子見という感じ。

鈴木哲夫氏) それからもうひとつ、人事があるんですよ。内閣改造とか党役員のね。この人事の後、どうなるのかと。だからちょっとまだ様子見だけど、このまましておくと僕は若手議員が言っていたように来年の統一選への影響は大きいと思うので、そこを見据えて蔵内さんがいろんなことを考えていかなきゃいけない。第三者委員会の結論というのもありますけどね。
福岡の問題がどこまで永田町と地方の議会に広がっていくか。鈴木氏は「広がってきていると言っていい」と話す。さらなる焦点となっていきそうだ。
(テレビ西日本)

