新潟県柏崎市では柏崎刈羽地域のブランド米で極早生品種の葉月みのりの収穫が始まった。厳しい暑さの中、コメの生産を続ける農家だが、資材高騰、コメ余りなど取り巻く環境は厳しさを増している。農家の思いなどを取材した。
『葉月みのり』の収穫スタート
新潟県柏崎市の三上雅さんの田んぼでは、極早生品種・葉月みのりの収穫が行われていた。
4月から5月にかけてよく晴れて気温も高かったため、生育は平年より早めに推移し、収穫もお盆前の稲刈りとなった2025年よりさらに2日早くなった。
三上さんは「温暖化が状態化しているのかなと身にしみて感じている。梅雨時期がだいぶ長かったので、稲の生育に関してはよかった。これからの収穫には期待している」と話す。
コメの民間在庫“過去最大”に
一方で、コメの民間在庫は26年6月末時点で過去最大の243万tに積み上がっていて、適正水準とされる180万~200万tを大幅に上回っている。
“コメ余り”が顕著となる中、値下がりへの懸念が強まっている。
三上さんは「去年ほどの価格にはならないにしろ、生産者と消費者と双方が納得できるようなウィンウィンでいけるような価格帯になればいい」と訴える。
“仮渡金”去年を大きく下回る見通し
資材高騰、コメ余りなどコメ農家を取り巻く環境は厳しさを増す中、三条市などの農業委員会で構成される協議会は8月7日、JAに対して米価の安定など要望した。

25年のコメ不足から一転、現在はコメの在庫が適正水準を上回るコメ余りの状態が続いていて、卸売価格や販売価格ともに下落している。
このため、25年は60kgあたり3万円を超えた農家に前払いされる仮渡金も26年は前年を大きく下回る見通しだ。
南蒲原農業委員会協議会の桒原一郎代表は「2万500円ぐらいを割ってくるようでは生産者としては、今後農業をしていけないというのが当たり前の話だと思う」と語気を強める。
持続可能なコメ作りへ…仮渡金の“慎重な設定”求めるも「希望小さい」
さらに26年は中東情勢の影響により、農業資材などの価格も高騰。
桒原代表は「うちも今年コンバインを買った。コメの仮渡金が2万5000円くらいになれば充分買えると思ったが、これが2万円になってくると借金を払えるかなと思う」と不安を口にする。
協議会は農家が安心してコメ作りを続けられるよう、仮渡金の設定を慎重に検討するよう強く求めた。
これに対し、JAえちご中越は「去年より仮渡金の価格が下がるのは避けられない。可能であれば随時追加払いをしていきたい」と回答。

これに対して「やはり下がるんだろうなという印象。希望は小さい」と桒原代表。
厳しい環境の中、コメ作りを続ける農家が価格の乱高下などに翻弄される日々が続いている。

