子どもの肌はとてもデリケート。普段使っているおむつでも、暑い時期は蒸れによってお尻や股の周りが荒れて受診するお子さんは珍しくありません。

災害時はいつものようにお風呂に入れなかったり、暑い時期には汗をたくさんかいたりするため、肌トラブルも起こりやすくなります。

水が使えないような災害時は赤ちゃんの肌トラブルも増える(画像はイメージ)
水が使えないような災害時は赤ちゃんの肌トラブルも増える(画像はイメージ)

そこで、普段以上に意識しなければならないのが、おしっこやうんちのあとに、できる範囲で肌をきれいにしてあげることです。

お尻拭きやウェットティッシュがあれば使い、なければ乾いたティッシュを少量の飲料水で湿らせて使ってもOK。他にも、濡らしたタオルでもいいですし、着なくなったTシャツをはさみで小さく切れば、即席のお尻拭きになります。

「お尻拭きがない!」と焦らなくても大丈夫。目的は、赤ちゃんの肌についた汚れを落として清潔にすることです。

意外と便利な「霧吹き」

水に余裕があれば、お尻の汚れを洗い流してあげるのも一つの方法です。

意外と便利なのが「霧吹き」。

節水しながら赤ちゃんの肌をケアしたいなら霧吹きが便利(画像はイメージ)
節水しながら赤ちゃんの肌をケアしたいなら霧吹きが便利(画像はイメージ)

シュッと吹きかければ、少ない水でも広い範囲を濡らせるので、水を大切に使いたい災害時には便利です。お尻だけでなく、夏場に汗をかいた肌を拭いてあげるときにも活用できます。
非常時の乳幼児ケアでは、「いつものものがない=何もできない」ではありません。

おむつなら「吸収するもの+防水するもの」、肌のケアなら「汚れを落として清潔にする」。目的がわかっていれば、身近なもので代用できるものは意外とたくさんあります。

普段から必要なものを少し多めに備えつつ、それでも足りなくなったら「これ、使えるかも?」と周りを見渡してみてください。

災害時だからこそ、いつも通りにこだわりすぎず、そのときにあるものを柔軟に使って赤ちゃんをケアしてあげましょう。

河嶌美穂(かわしま・みほ)
小児科専門医。「半蔵門のびすここどもクリニック」院長。

取材・文=内山直弥

河嶌美穂
河嶌美穂

小児科専門医。「半蔵門のびすここどもクリニック」院長。日本災害医学会の小児周産期領域災害対策検討委員会にも所属し、災害時の子どものケア方に関して造詣が深い。