秋田・八峰町で、サルの追い払い中に放たれた銃弾が走行中の軽トラックを直撃した可能性が浮上している。左耳にけがをした女性は「本当にパニックが起きた」と当時を振り返り、突然襲った恐怖を語った。
サルが道路横断…直後に「ドン!」
7月23日正午過ぎ、青森・深浦町の60代女性は、八峰町の国道101号を軽トラックで走行していた。
青森方向へ車を走らせていた女性の目に飛び込んできたのは、山側から海側へ道路を横断するサルの姿だった。
すると、その直後だった。
女性は「サルがいた辺りを追い越して、そのころにいきなりドン!と音がした」と振り返る。
突然の衝撃音に襲われた女性。何が起きたのか理解できないまま、車内は一瞬で異常事態となった。
「ガラスがバン!」耳元を襲った衝撃と激痛
音がした方向について、女性は今もはっきり分からないという。
「耳元から、後ろから何か飛び込んできたのか、上から落ちてきたのかは分からないけれど、とにかくガラスがバン!という音がした」と女性は語る。
窓ガラスが吹き飛んだように見えたという。同時に左耳には激しい痛みが走った。
耳から血が流れていることに気付き、約200メートル先で車を停止。
車両を確認すると、前後の窓ガラスが大きく破損していたほか、座席シートには何かが貫通したような痕も残されていた。
車内から見つかった変形した銃弾
さらに後日、車内のサイドブレーキ付近から変形した銃弾が見つかったという。
当時、現場近くの山林では、八峰町から委託を受けた地元猟友会がサルの追い払いを行っていた。
町によると、追い払いは毎年5月から10月にかけて週4日行われ、主に散弾銃が使用されている。
女性は「本当にパニックが起きた。まさかそんなところで実弾使って…。そのときも半信半疑だった」と話す。
消えない耳鳴りと突然の恐怖
女性は左耳にけがを負い、現在も後遺症のような症状に悩まされている。
「何針縫ったのか、10針くらいは縫ってるんじゃないですか」
そう語る女性は、「耳鳴りがするようになった感じ。自分のしゃべっている声がこもっちゃって。しばらくかかるのかな」と不安をにじませる。
日常の運転中に突然襲った恐怖。その記憶は今も女性の中に深く残っている。
町は追い払いを休止 警察が関連捜査
事故を受け、八峰町はサルの追い払い活動を当面休止することを決めた。
警察は、女性のけがや車両の破損と、猟友会によるサルの追い払いとの関連について慎重に捜査を進めている。
発見された弾や発砲状況の分析を通じて、事故の詳しい経緯の解明が進められている。
(秋田テレビ)

