福岡県議会の県議2人が議長ポストを巡り、自民党県議団の幹部に多額の現金を支払ったと証言した問題。県議会の“ドン”は「心外だ」と疑惑を完全に否定した。

「カツアゲされたようなもの」

7月8日午前。「まぁまぁ、平常心で…ハハハ…」と県土整備委員会への出席のため県議会議会棟に姿を現した吉松源昭・県議(58・糟屋郡選出 当選7回)。

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吉松県議は「カツアゲされたようなもの。私がちょうど2千万円くらい」と7月4日、テレビ西日本報道部に対し、自民党に所属していた2020年の自身の議長就任を巡って、自民党県議団の幹部らに多額の現金を求められたと証言した。

その金額は、“議長就任への根回し”のためだというゴルフ代名目の1千万円。

また高級料亭での幹部5人との食事代49万円、更に“お車代”として1人50万円などだ。

スマホに残された音声データ

吉松県議は、幹部の1人である中尾正幸・現副議長(61・北九州市若松区選出 当選6回)とされる人物から「現金の受け渡しを指示された」というやりとりを録音していた。

▼中尾副議長?「あした、松本会長が『荷物』は預かります」

▼中尾副議長?「ちょっとね、大金やけん、ね、管理しとかんと」

当時、副議長に就任した自民党の江藤秀之・県議(66・飯塚市/嘉穂郡選出 当選6回)もテレビ西日本の取材に対し、中尾副議長に500万円を手渡したことを証言している。

これに対し、中尾副議長は記者会見を開き「事実無根だ」と真っ向から否定した。

▼中尾副議長「(音声データは)よく似てるんですけれども、記憶にないので、6年前で。そもそもお金を受け取っていないので」

550万円を求められた県議と委員会で同席

これを受け、吉松県議も7月7日に記者会見を実施。高級料亭で90万円を支払ったことを新たに証言し、江藤県議と2人で支払った金額は、合わせて2840万円にのぼることになった。

吉松県議によると、原口剣生・県議(71・久留米市/うきは市選出 当選7回)からは、ゴルフ代名目で550万円を求められたという。

8日の県土委員会で吉松県議の向かい側の席に座った原口県議。会議中に2人の視線が交わることはなかった。

原口県議は「皆さんたちも知っているように僕と吉松さんの関係は良好でありました。だから私に550万円とか、一切、そういう記憶もないし、そういったこともないし、そういったものを預かったようなこともない」と記者団に語った。

県議たちへの聞き取り調査実施へ

事態を受け、自民党をはじめとする県議会の主要4会派は、非公開での代表者会議を実施。弁護士や県警OBなど外部の有識者による県議たちへの聞き取り調査を行うことを決めた。

民主県政県議団の原中誠志・会長は、ポストに就く際に金銭を求められたり支払ったりしたことは「特段はない」とした上で「議長が、事実関係を含めて調査するということなので、そのなかで明らかになっていくのではないか」と述べた。

また公明党の新開昌彦・団長は「金銭の噂?あ、本当、噂ですよ。初めてですよ、こういうふうに、吉松さんが金額まではっきり言って…」と話した

蔵内議長は告発について何を語るのか

一方、県議会の『ドン』とされる蔵内勇夫・現議長(7・筑後市選出 当選10回)は、この日、服部誠太郎・福岡県知事と終日、予算などの要望のため各省庁を回っていた。

吉松県議は「蔵内議長が立て替えてくれた」と幹部からいわれ、ゴルフ代名目で400万円を求められたと訴えている。

インタビューに応えた蔵内議長は「そういう話が持ち込まれることだけ、持ち込まれるだけでもですね、私は心外であります。私、2001年に1度、昨年2度目、議長選挙に立候補をいたしました。金銭の話は一切ございません」と金銭授受を完全否定した。

また高級料亭での宴会については「当時、何回もあの料亭には行っております。我々5人招待を受けましたので、1人10万円ずつお祝いを包んで、松本、当時の議員会長が吉松さんの方に渡したと、こういう話は聞いております」と話した。

ますます混迷を深める福岡県議会。事実関係の早期解明が求められる。

(テレビ西日本)

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