関連死を含めて28人が犠牲となった静岡県熱海市伊豆山の土石流災害から2026年7月3日で5年です。被災地では追悼式が行われ、犠牲者を悼みました。2026年3月に完成した熱海市消防団・第四分団の詰め所は、復興のシンボルとして、多くの期待と思いが込められています。
分団長の松本早人さんに話を伺いました。

◆伊豆山の被災地はいま

森山 萌花アナウンサー(以下・森山アナ):
5年前、この場所は上流から大量の土砂が流れ込み、大きな被害を受けました。元々住宅があった場所はいまは茂みになり、少し下流の方は川の護岸の整備がいまも続けられています。

きょうは追悼式や黙とうが行われ、祈りと鎮魂の一日となりました。熱海市消防団第四分団の詰め所は今年3月に完成しました。復興のシンボルとして多くの期待と思いが込められています。

◆消防団員と漁師としての5年

2021年7月3日。伊豆山で暮らす松本早人さんは自宅で家族といる時に異変に気付きました。

松本早人さん:
ドー、バリバリバリと混線した音で目の前が一瞬にして土砂の川になってしまって

松本さんは避難生活を送りながら、消防団員として行方不明者の捜索に当たります。危険をともなう中、懸命の作業でした。

活動拠点の詰め所には土砂が流れ込み、消防車も泥に埋まる事態に。災害から1年半後、詰め所は解体工事が始まりました。

大量の土砂やガレキが流れ込み、甚大な被害を受けた伊豆山の海。松本さんは祖父の代から続く漁師で海藻の植え付けや稚魚の放流に努め、この5年、海の再生にも力を尽くしてきました。

そうした中、今年3月、消防団の新しい詰め所が完成。災害用トイレやガスの発発電など、防災用の機器も備えられています。

各自が仕事を終えたあと、夜に集まり行われている訓練。松本さんは、いま第四分団の分団長を務め、新たな団員の指導・育成にも当たっています。

あの日から5年。消防団はそれぞれ生活再建、復興に努めながら、まちの安全を守る努力を続けています。

◆災害から5年を迎えたきょうの思い

森山アナ:
分団長の松本さんにお話を伺います。あの日から5年を、どのような思いで過ごされたか?

松本早人さん:
やっぱり節目みたいな感じになっているのですが、いろいろ思い出しながら。ごめんなさい…。思い出すことが一杯ありすぎて、難しい。何とも言えない

森山アナ:
目の前の景色も5年前とは大きく変わったと思います。見上げてみて感じる事は?

松本早人さん:
本当だったら、もう家が建ったりいろいろな人が戻ってきてくれたりして、またわいわいと思っていたのですけれど、でも復興も進んでいなくて、草も茂ってしまっていて残念な部分もあります

森山アナ:
10時28分、黙とうを捧げていた時の気持ちは?

松本早人さん:
もうこうした災害が二度とないことと、次に災害があった時に、1人のケガ人も出さずに、上手く救助活動とか、いろいろな部分でうまくやれればという感じで、お願いをしていました

◆消防団の新たな詰め所 無災害を祈って

森山アナ:
仲間と新しい詰め所の前で黙とうをしていました。5年前は詰め所にも土砂が流れ込んで、詰め所がない状態での救助活動でした。その時の苦労や葛藤は?

松本早人さん:
災害の直後、自衛隊、警察、消防の応援が来るまでの間、自分たちが一生懸命に避難誘導とかをしていたのですが、その後の救助活動や捜索の時は、すごく暑い天気の中で、いま思うと詰め所で休憩もできないで、人のガレージの所を借りて休ませてもらったりして、そんな感じですごく大変だったと思います

森山アナ:
5年が経った今、詰め所が新しくなり、新たに団員も加わりました。今後、地域とともに、どのように歩んでいきたいですか?

松本早人さん:
新しい仲間も増えて、次の有事の際にはケガ人がないように。すばらしい広い詰め所を作ってもらったので、そういう所で日々訓練を重ねて、新たな仲間、今までの仲間と上手く連携を取りながら、伊豆山地区の無災害を祈りながら、活動していきたいと思っています。

テレビ静岡
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