小泉防衛大臣は26日、自衛隊で最も過酷とも言われる「レンジャー養成訓練」を、7月から再開すると発表した。

レンジャー隊員の育成訓練では、2021年9月に熊本で30代の隊員が重度の熱中症に陥って命を落としたのをはじめ、訓練中の死亡事故が相次ぎ、陸自は2025年から一部の部隊(富士学校・第1空挺団・水陸機動団)を除いて、新たなレンジャー育成を中止し、「山林での戦闘」を想定していた旧来型の教育プログラムの改訂や、安全管理の在り方の見直しなどを進めていた。

小泉防衛大臣は、「現代の作戦環境に適合させるとともに、一般隊員では対応が困難な任務に即応できるよう、新たに小火器射撃や市街地戦闘等の能力を付与し、安全管理の基準を明確化することなどについて見直しを行っている」と改善を強調したうえで、教育内容について「無人機の操縦なども含まれている」と明かした。

陸自は、年齢制限などを撤廃するほか、酷暑時期を避けて訓練期間を設定するとともに水分補給や睡眠時間の基準を設けるなどして、7月以降に逐次再開する方針だ。

一方、陸上自衛隊では、中部方面総監部がコンピューターに不正な動作をさせる「マルウェア」に感染したUSBメモリーを使用していた。

去年2月に感染を検知しながら、事案発覚後も陸自は公表していない。

小泉大臣は26日の会見で、去年2月に検知されたこのマルウェアについて、「自己増殖の動作にとどまる古典的なものであり、情報窃取や外部への通信を行うものではなく、陸上自衛隊のシステムへの影響はなかったと報告を受けている」と説明した。

そのうえで、「USBメモリーの使用に際し、例外なくウイルスチェックを実施し安全性を確認するという規則が順守されていなかったことは問題だった」と述べ、「現在、ウイルスチェックの実施を徹底している」と強調した。