鹿児島県の離島を結ぶフェリーで、機械トラブルによる欠航が相次いでいる。6月19日の県議会では、過去3年間の欠航日数が合計246日間に上ることが明らかになった。「島民の生活全体に直ちに影響を及ぼす」という切実な訴えの背景には、老朽化が進むフェリーの更新問題がある。
欠航が続く離島便、3年で246日
6月19日に開かれた鹿児島県議会の代表質問で、県民連合の宇都恵子議員が離島航路の現状をただした。県の松藤啓介・地域政策総括監督が示したデータによると、船舶故障により国の臨時検査が必要となった欠航日数は以下のとおりだ。
・2024年度:1件・191日間
・2025年度:4件・8日間
・2026年度(6月19日現在):2件・47日間
直近では、4月と5月に「フェリー屋久島2」が相次いで欠航。さらに「フェリーあまみ」も5月19日にエンジントラブルが発生し、現在も運休が続いている状況だ。

建造から最大33年、老朽化が深刻
欠航が多発する背景には、フェリーの老朽化という構造的な問題がある。フェリー屋久島2は建造から33年、フェリーあまみも20年が経過している。離島航路を安定して維持するためには、こうした老朽船の更新が避けられない課題となっている。
宇都議員は県当局に対し、「少なくとも基盤部分にかかる費用、船舶更新に伴うリスク、事故故障時の代替輸送の確保などについては、行政の責任において手当てしていく段階にきているのではないでしょうか」と問いかけた。島民の日常生活を支えるインフラとして、行政が主体的に関与すべきだという主張だ。

県は国への要請を継続、関係自治体とも連携へ
県当局はこれに対し、国の支援策の充実が必要だとした上で、引き続き国への要請を行うとともに、離島航路の維持・確保に向けて関係自治体と検討を進めていく方針を示した。
離島住民にとってフェリーは、医療・物資・移動のすべてを支える生命線である。欠航が続けば、その影響は生活のあらゆる場面に及ぶ。老朽化した船舶の更新という「先送りできない課題」に、行政がどう向き合うかが問われている。
【動画で見る▶鹿児島県内 船舶の離島便 過去3年間で計246便が欠航 県当局が明らかに】

