コメの価格が落ち着きを見せつつある中、農家が海外に販路を求める動きが広まっています。
2026年から主食用米の輸出に取り組んでいる岩手県雫石町の農家を取材しました。
海外へ向けて県のオリジナル品種「銀河のしずく」を生産するのは雫石町の農家・砂壁純也さんです。
これまで銀河のしずくを7haの水田で栽培していましたが、2026年新たに輸出用として1ha増やしました。
コメ農家 砂壁純也さん
「国内で自ら価格競争に飛び込むよりも必要とされているマーケット。十分に採算が合う市場が海外にはあるのではと感じての挑戦」
砂壁さんにとって主食用のコメの輸出は初めてですが、酒米は3年前からハワイに出荷しています。
この際、農機具メーカーのクボタが主食用米を輸出していることを知り2025年12月、若手農家2人と商談に臨みました。
商談で砂壁さんは「ぜひ銀河(のしずく)をやらせてもらいたい。そうすることによって、国内の販売でブランドとしても商売がやりやすい」と話します。
商談の結果、3人で合わせて15tを香港・シンガポール・ハワイへ輸出することが決まりました。
JA以外の民間で主食用のコメを輸出するのは、県内で初めてです。
コメ農家 砂壁純也さん
「2027年以降はちょっと下火になっていくと思うので、そのときにいくらでもその販路を持つというところでは、海外の販路に打って出るべきと思った」
背景には、海外で広がる日本食ブームがあります。
2024年の国内のコメの輸出量は、約4万5000tで、その5年前に比べ2.6倍に増えています。
このうち2割を占めトップのシェアを誇るのがクボタです。岩手のコメに期待を寄せています。
クボタコメ輸出事業推進部 神田悠太さん
「本当に銀河のしずくがおいしいと思う。これが海外でどう評価されるか楽しみ」
コメの輸出は政府も後押ししていて、生産者に対し10a当たり最大6万円の補助金を出しています。
コメ農家 砂壁純也さん
「岩手のコメが海外に販路を持つ時代が近いうちに来るように、ここ数年はがむしゃらに頑張って輸出量を増やしていきたい」
人口減少で年々規模が縮小する国内市場、ピンチをチャンスに変えるための挑戦が注目されています。