5月28日から「新たな防災気象情報」の運用が始まり、警報や注意報の名称が変わります。

災害から身を守るため、どのように活用すればいいのか。気象予報士の片平敦さんが解説します。

■気象災害が激甚化する中で「わかりにくい」声もあり変更

「防災気象情報」は、災害発生のおそれがある時に気象庁が発表する注意報、警報、特別警報などの情報です。

この情報を参考にして、各市町村は警戒レベルで分けた「避難情報」を出すかどうかを判断します。

しかし近年、気象災害が激甚化する中でさまざまな「防災気象情報」が追加され、自治体が出す「避難情報」との関係が複雑に。「わかりにくい」など意見が挙がっていました。

今回の変更で、河川の氾濫・大雨・土砂災害・高潮の4つに関する情報が、自治体の「避難情報」の「警戒レベル」に対応。

そして、名称に「レベル」と数字が付き、避難の判断がよりしやすくなります。

■新設された「危険警報・レベル4」=「ここまでに避難を終えておく」

そしてこの変更について、気象予報士の片平さんは、「これまでの情報は一言で言うと複雑だった」と説明。

今回の変更によって、災害の種類それぞれに、対応した注意報・警報が設定されていること、「レベル」が記載されていることから、避難の判断がしやすいことを解説しました。

【片平気象予報士】
『レベル4』は、今までなかった『危険警報』という言葉が新たに加わりました。

そして『レベル4』までに、すべて避難活動・行動を終えておくところがポイントです。

この『危険警報=レベル4』という言葉を聞いたら、もうこれがこの次の段階にいったら、本当に危ないので、その前に避難を済ませるようにという警報です。

■洪水警報・洪水注意報がなくなる!

それから『大雨・洪水警報』という結構耳慣れた言葉。『洪水警報』が今回なくなるというところもポイントの1つです。

ここからは都市部を流れるような小さい川があり、その川沿いに道路があり、マンホールがある場所を想定して説明していきます。

この場所で雨が降り続くと…
・川は水位が上がってきて濁る。
・マンホールから水が出始める

さらに降り続くと…。
・マンホールから水が噴き出し、フタが飛ぶ=雨水が排水できない。
・小さい川は溢れてしまい、あたり一面浸水。

■「大雨警報」で上がっていくレベルで危険度の高まりを表す

【片平気象予報士】
これは『レベル5大雨特別警報』が発表される時をイメージした状況です。

今まではマンホールから水が噴き出すような雨水が排水できないときは、「大雨警報」が出ていました。

小さい川から水が溢れてくるような場合には、「洪水警報」が出ていました。

ただ、ほぼ同じようなタイミングで周りが全部水浸しになるという意味では、浸水する被害は同じような状況です。

これからは2つに分けず、洪水警報がなくなって、『レベル2大雨注意報』、『レベル3大雨警報』、『レベル4大雨危険警報』と、どんどん危険度が高くなる様子が表されるようになりました。

■休校判断も「見直すチャンスに」

学校の休校判断などはどう変わるのでしょうか。

片平さんは「休校の基準など決め直す必要があると思います。地元の気象台や自治体と相談して、どういった所が一番適切なのか、見直すチャンスにしていただきたいと思います」と話しました。

■土砂崩れなどもすべて「大雨注意報・警報」だったが

土砂災害についても変わります。ここからは、崖があって近くに家があるような場所を想定して説明していきます。

【片平気象予報士】
雨が降り続きますと、前兆がない場合もありますが、崖や斜面からコロコロと石が落ちてきたり、あるいは水が出てきます。

さらに雨が降り続くと…
・崖が大きく崩れる。
・巻き込まれた家が倒壊する。

このような被害が出てきます。

実はこういった災害も、今までは「大雨警報」で表していました。「排水しきれない」というものも、「山崩れ」、「がけ崩れ」、土砂災害もみんな大雨警報だったんです。

■「土砂災害」に限った注意報・警報に

【片平気象予報士】
それでわかりにくいところがあったので、これからは土砂災害に関しては、独立させ、『レベル2土砂災害注意報』、『レベル3土砂災害警報』、『レベル4土砂災害危険警報』というこの流れで、別の情報系統として示す形になりました。

発表された際、今『どれぐらいの危険度になっているか』ということを表を使って、想像して考えて早めの避難を心がけていただきたいです。

『大雨・洪水』というこの2つの警報だったものが、『土砂災害』と『大雨』という2つの系統に再編されたことになりますので、身近なところではちょっと大きな変化が出てきていますので、しっかり確認していただきたいですね。

(関西テレビ「newsランナー」2026年5月28日放送)

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