銀行口座から「セゾン 1650円」という引き落としがあった。

筆者は5年ほど前にセゾンカードを作り、一度だけチケット当選の支払いに利用したが、もう4年以上使っていない。

数年前に手持ちのカードを整理した際も「年会費無料だから」とそのままにしていた。

問い合わせると、「1年間利用のないお客様には『カードサービス手数料』を負担してもらうことになりました」とのこと。

カードの継続的なサービス提供のため、去年から一部のカードに『カードサービス手数料』を導入したのだという。

「使わないクレジットカードは持っていても何も良いことがありません。断捨離が大事です」

と話すのは、クレジットカード事情に詳しいファイナンシャルプランナーの山口京子さん。詳しく聞いた。

■”利用なし”でもコストはかかる…

【ファイナンシャルプランナー 山口京子さん】
クレジットカードの年会費は「有料」もしくは「年に1回以上の利用があれば無料」というカードがほとんどです。

最近、セゾンカードやライフカードなど「(年会費無料だけど)一年間利用がないと”カードサービス手数料”がかる」というカードが出てきています。

これはカード会社にとって致し方ない動きだといえます。

カード会社は、会員ひとりひとりを維持するために様々なコストがかかります。

利用の有無に関わらず、毎月の利用明細を確定させ通知しないといけないし、更新の際は新しいカードを作って送付しなければいけません。
カードを安心・安全に使ってもらうためには、強力なセキュリティ対策も必要です。

利用しない年会費無料のカードを放置している方は多いと思いますが、皆さん、気が付かないうちにカード会社にとって”赤字”になってしまっているのです。

■「ポイント=お金」ではない 結局無駄な支出が増える

クレジットカードをたくさん持っている人で、すべてのカードを利用している人は多くないと思います。

しかし、“使わないカード”を持っていても良いことはありません。

女性に多いのが、デパートやスーパーのクレジットカードをたくさん持っているケースです。

買い物の時にその店のクレジットカードを使うとポイント還元率が高くなる…デパートなどは5~10%と高還元率のところが多く、つい作ってしまいがちです。

ですが、この“ポイント”というのがくせものなのです。

例えばAデパートとBデパートそれぞれで年間1万円の買い物をして500ポイントずつもらったとします。

そのポイントを使うために、500円ピッタリのものを買えればよいのですが、大抵それ以上の買い物になります。

本当に欲しいものならよいですが、「ポイントを使わなきゃ」と余計なものを購入したことのある方は多いのではないでしょうか。

あちこちの店でちょっとずつ溜まっているポイントにつられて、わざわざ遠出をして、結局、必要ないものや高いものを買ってしまう。

500円のポイントは500円のお得ではないのです。

“ポイントで得した”という気分はとても大切ですが、それは本当にお得なのか?

クレジットカードは分散させず1つに集中させた方が、ポイントもたまりますし、管理も楽になります。

「ポイントが無くなるから損」ではなく「ポイントはまとめるから良い」と考えて頂ければと思います。

■思わぬ落とし穴 亡くなったあとで家族が大変…

クレジットカードは、会員が死亡しても自動的に利用停止や解約にはなりません。
必ず「解約手続き」が必要で、お金に関わる「亡くなったらすぐにやるべきこと」とされています。

カードがたくさんあると、枚数を把握することから大変です。
あまり利用しないカードはお財布に入っていないでしょうし、家族がカードの置き場所をすぐに見つけられるとは限りません。

そして一番の問題は、「カード会社の電話がなかなか繋がらない」ということです。

今、様々な手続きはwebが主流になっていることと、人手不足なども関係してとにかく繋がりません。緊急性を要する「紛失・盗難」の連絡さえ1時間待ったという方もいらっしゃるほどです。

ふだん、明細の確認や各種手続きをwebで管理されている方は多いと思います。

ご自分でwebで退会手続きをするのは簡単です。しかし家族が手続きする場合、やはり電話でとなってしまいます。

仮にカードが5枚あったとして、電話が繋がるのを長時間待って退会の申請をして…を5回繰り返す。慌ただしい中で大変な作業です。

このような面からもクレジットカードの断捨離は必要です。

カードは2枚程度持つのが良いのではないでしょうか。例えばVISAとJCBなど異なる国際ブランドのものにすれば海外での利用も困りません。多くても3枚で十分です。

■リスク許容度は人それぞれ 自分に合った利用方法を

先日、私のクレジットカードが不正利用されました。しかも東京と海外と同時にです。

手口はどんどん巧妙になっているので、気を付けていても被害にあってしまいます。
「怪しいサイトを見ていないから大丈夫」「通販を利用していないから大丈夫」という時代ではなくなりました。

不正利用は、よく利用しているカードだけに起こるのではありません。
むしろ使っていないカードは不正利用に気づきにくい点からも、整理した方が良いと思います。

リスク許容度は人によって違います。

「不正利用されて手続きをするのは面倒だけど(確率的に)何年かに1度起こるかどうかのトラブルより日常の便利さを取る」のか、「絶対に不正利用されたくないからカードを持たない」のか。

そういったことも踏まえた上で、自分に合った利用方法に、クレジットカードの断捨離をして頂ければと思います。
(ファイナンシャルプランナー 山口京子さん)

関西テレビ
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