いま、SNSなどで”謎の風邪”と呼ばれる症状を訴える声が広がっているのを知っていますか?
インフルエンザやコロナとも違う、のどの痛みや咳、鼻水といった風邪のような症状が長引くものの熱は出ず、原因がハッキリないということです。
これについて感染症の第一人者である関西医科大学の宮下修行医師が解説。
この時期に多い「イネ科のアレルギー」や「軽い喘息」などの可能性を指摘しつつ、「感染症の恐れもあるが心配しすぎないで」と話しました。
■「謎の風邪」は「心配しすぎないで」
まず宮下医師は、「謎の風邪」について、「心配しすぎないで」と話しました。
【宮下医師】「昨日まで日本感染症学会が東京で行われていました。ここでこの(『謎の風邪』の)話をしたんですけれども、あんまり感染症の専門の先生の間では気にしていないような状況でした」
では原因は何なのか。その症状から「この時期に多いイネ科のアレルギーではないか」と指摘しました。
【宮下医師】「私は『咳外来』をやっています。5月というのは、よくあるのがこのイネ科のアレルギーです。
田んぼですとか土手とかに生えている雑草。そういうので咳が出る。それからくしゃみが出るという方が多いです」
■ウイルス感染症なら「微熱でも熱が出る」イネ科アレルギーは「2週間ぐらい咳」
そしてウイルスなどによる感染症の場合は、「微熱でも発熱があることが多い」と述べ、アレルギーと感染症の違いを指摘しました。
【宮下医師】「一番大きな違いというのは、まず外からウイルス・微生物が入ってきたときは生体と戦いますので、大体熱が出ます。微熱でも熱が出るというのが特徴ですね。
この時期に流行るウイルスというのも実はありまして、ヒトメタニューモウイルスというものがありますけれども、そのウイルスは結構熱が出るタイプです。
一方で、イネ科のアレルギーは熱がないというのが特徴ですね」
また症状が出る期間にも違いがあるということです。
【宮下医師】「基本的にウイルスによる上気道炎・風邪といったものは大体1週間ぐらいでそのあと下がってくる。トータル的に見るとイネ科のアレルギーは、大体2週間ぐらい、だらだらと咳が続いてしまうというのがありますね」
■『咳過敏症候群』「軽い喘息のようなもので過敏に」と宮下医師
一方、「newsランナー」の竹上萌奈キャスターは、まさに「謎の風邪」のような咳が続く症状に悩まされています。
【竹上キャスター】「2週間程度、“息を吸うと咳が出る”というのが続いて、ありとあらゆる薬をもらって飲んでいますが、寝ようとすると咳が止まらなくなるんです」
宮下医師は「アレルギーではないか。アレルギーだと寝たときに気道が細くなり、細くなると咳が誘発されます」と回答しましたが、竹上キャスターの場合、検査をしても、イネ科アレルギーではなかったそうです。
そこで宮下医師が指摘したのは「軽い喘息」です。
【宮下医師】「先ほどの息を吸うことで咳が誘発されるというのは、『咳過敏症候群』といいまして、様々なもので今過敏になっている。
過敏になってる原因というのが一番多いのは実は喘息が一番多いんですよね。ですから喘息といっても軽い喘息みたいなものがあると。そういったもので過敏になってしまうという現象が起こり得ます」
■症状出たら「受診の目安は1週間」
最後に宮下医師は「謎の風邪」のような症状が続くときの受診の目安や、感染症とアレルギー、それぞれの対処法を説明しました。
【宮下医師】「この時期流行っているウイルスもありますので、ウイルスとアレルギーとなかなか区別がつかないときがあります。
受診の目安は1週間です。大体、ウイルスによる感染症ですと、1週間がピークというのが一般的です。1週間でピークを超えていれば、これはほっといても大丈夫です。
ウイルス対策としてはやっぱりマスク・手洗いですし、それから今のアレルギーみたいなものによる免疫の低下が起こってくるのであるならば、睡眠ですとか、それから食事ですね、適切な食事、こういうものがやっぱり重要になってきます」
(関西テレビ「newsランナー」2026年5月25日放送)