アメリカのトランプ大統領はイランとの協議について、「合意を急がないよう」指示しました。

トランプ大統領は24日、自身のSNSに、イランとの協議について「秩序正しく建設的な形で進行している」としたうえで、担当する高官らに「合意を急がないよう指示した」と明らかにしました。

理由について「時間は我々の味方についているからだ」と説明しています。

トランプ大統領は、この投稿の前日にはイランとの合意が「まもなく発表される」との認識を示していました。

アメリカメディアは24日、アメリカとイランがホルムズ海峡の開放やイランの高濃縮ウランの廃棄について原則合意しましたが、最終承認に数日かかる可能性があると報じています。

イランとの戦闘終結に向けて、トランプ大統領が「合意は急がない」という認識を示しましたが、イラン側の最新情報についてイスタンブール支局の加藤崇支局長がお伝えします。

ポイントは「アメリカとイラン協議、今度こそ合意なるか」「混乱続くホルムズ海峡の開放はどうなるのか」の2つです。

まずは1つ目のポイントです。

――戦闘終結をめぐり何度も合意寸前という話が出ていますが、今回は本当に合意の可能性があるのでしょうか?

今回の合意に1番の障害となっているのがイランの核開発の問題です。
アメリカのトランプ大統領は、イランへの攻撃の理由として核兵器の開発を阻止することだと主張しています。そのため高濃縮ウランをイラン国外へ移すこと、ウラン濃縮を含む核開発の停止を求めています。
一方で、イラン側は当初から核開発は平和目的だと主張しています。
そのため、イランは核開発の協議は「戦闘終結したあとだ」としていて、今回の合意内容には含めていません。
また、ロイター通信がイラン高官の話として、最高指導者・モジタバ師が濃縮ウランを国外へ移送するべきではないと指示したと報じていて、アメリカの要求を拒否する構えです。
双方が譲歩する構えを見せていないため、すぐに合意するのは難しいとみられています。

2つ目のポイントです。

――私たちの生活にも影響を与えているホルムズ海峡の混乱について、合意が実現すればホルムズ海峡は開放されるのでしょうか?

現在のホルムズ海峡についてですが、イラン側はホルムズ海峡を事実上封鎖していてイランが承認する、わずかな船舶だけが通過している状況です。
これに対してアメリカもイランへの圧力を強めていて、イランの港湾を利用する船舶の通航を阻止するなど海上を封鎖しています。
そしてイランメディアによりますと、仮に今回戦闘終結に合意すれば30日以内に双方が封鎖を解除し、ホルムズ海峡を通過する船舶の数を戦闘前の水準に戻すと合意文書に明記されているということです。
ただ、イラン側は引き続きホルムズ海峡を「管理する」と主張しているほか、管理する方法や詳細は後日発表するとしています。
アメリカなどが拒否しているホルムズ海峡の通航料をとる可能性もあり、この点についても合意できるか見通しは立っていません。

――核問題の先送り、そしてホルムズ海峡の管理をめぐるイラン側の主張に対し、アメリカ側は納得するのでしょうか?

トランプ大統領はイランの核開発を完全に停止させ、ホルムズ海峡も完全に開放させたという勝利宣言が必要かと思われます。
一方で、イランも強硬派が主体である現在の体制を維持するためには、核開発の維持そして、ホルムズ海峡でのイランの主権を認めさせたとする国内向けの勝利宣言が必要となります。
双方が譲歩しないと合意することが難しい状況ですが、仮にイランの核開発について中途半端な形で合意すれば、今度は、イスラエルがこれを許さず独自に軍事行動を行う懸念もあります。

戦闘終結に合意できるのか、もしくは戦闘が再開してしまうのか、今後、数日間の協議が正念場となるかもしれません。

フジテレビ
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国際取材部
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