米不足から一転、“コメ余り”による価格低下を防ごうと、JA新潟中央会がコメの生産者に需要に応じた生産を求める要請書を新潟県農業再生協議会へ提出した。25年はコメ不足の懸念から備蓄米を放出したが、コメ余りが生じている現状に関係者の反応を取材した。
生産者へ“需用に応じた生産”要請
「コメの受注と価格の安定について、特段の取り決めを承りたい」

JA新潟中央会の伊藤能徳会長が県農業再生協議会に手渡したのは、コメの生産者に需用に応じた生産を求める要請書だ。
国によると、コメの民間在庫は26年3月末時点で277万トンで、前の年に比べ97万トン多く、過去10年で最多になっているという。
“主食用米”の作付け意向強く
伊藤会長は「受注が飽和状態になれば、価格が一気に下がる可能性がある」と指摘。
県内の農業関係団体の調査では去年、高値で取り引きされたことを理由に26年の生産者は加工米や飼料用米よりも主食用米の作付け意向が強いことが明らかになっている。
「非食用米への誘導図りたい」
こうした状況を受け、要請書では生産者などに対してコメの販売や在庫状況に関する情報提供の強化も求めている。
県農業再生協議会の石山章会長は「コメの下落が非常に心配。中には危機感を持っている生産者もいるが、楽観している生産者もいるので、内容を説明して非食用米への誘導を図っていきたい」と話した。
県農業再生協議会は、5月から各地域で意見交換会を開くなどして生産者に呼びかける方針だ。
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