出水市内のビジネスホテルで、地元出身のスタッフが手作りした観光ガイドが宿泊客の間で好評を博している。独学でデザインソフトを習得し、約2カ月かけて完成させた力作だ。月に100冊以上が配布され、遠方からの旅行者にとって頼りになる一冊となっている。
出水駅近くのホテルロビーに置かれた"手作りの一冊"
鹿児島県出水市の出水駅近くに立地するビジネスホテル「ココステイ出水」のロビーに、無料で手に取れる観光ガイドが置かれている。2025年7月に配布を開始したこのガイドには、出水市が誇る日本最大級の武家屋敷群や、6月に見ごろを迎えるアジサイの名所、さらには市内の飲食店など、地域の魅力が詰め込まれている。

大阪から訪れた宿泊客は「始めの頃はどこで食事が取れるかいろいろ歩き回って探した。食事に行こうという時、とても役に立つと思う」と話す。北海道からの宿泊客も「きれいな写真だし、コンパクトで持ちやすい。行ってみたいという気持ちになります」と目を細めた。遠方からの旅行者にとって、土地勘のない出水市での観光ガイドは、心強い道案内になっているようだ。

独学でデザインを習得、約2カ月で完成
このガイドを制作したのは、フロントを担当する長野四季さんだ。出水市内の地元高校を卒業後、2024年からホテルに勤務を開始した。宿泊客から観光スポットや食事処について尋ねられる機会が多いことに気づいた長野さんは、「お客さんから聞かれた時にすぐ受け答えができるように、紙や物に表現して案内できればと思った」と制作の動機を語る。

ガイドはすべて独学で習得したデザインソフトを使い、約2カ月をかけて手作りしたものだ。観光地の写真選びからレイアウトまで、出水市出身のスタッフならではの視点が随所に光る。宿泊客から好評を得ている背景には、地元への深い愛着と、訪れる人への細やかな気配りがある。
第2号は市内の繁華街・川端通りの飲食店を特集
好評を受け、長野さんは現在、第2号の制作を進めている。テーマは市内の繁華街「川端通り」の飲食店で、5月中には配布を開始する予定だという。

長野さんは出水の魅力についてこう語る。「出水は温かい人が多く、食事はもちろん、地元の食材を使った店も多いので、料理を楽しみつつ、店の方とも交流してより温かさを感じてもらえれば」。

ガイドを手に出水の街を歩けば、観光スポットだけでなく、地域に根ざした人々のぬくもりにも出合えるかもしれない。「ココステイ出水」のロビーで、次の第2号が並ぶ日も近い。
【動画で見る▶出水市「手作り観光ガイド」 武家屋敷・アジサイ名所を紹介、ビジネスホテル発の手作り冊子が好評】
