カーネーションですが、中東情勢の悪化によって影響が出ています。それでも生産者など関係者はカーネーションを通して、「母の日」が笑顔の1日になるよう意気込んでいました。
仙台市泉区にある生花店です。
記者リポート
「店内に入ると色とりどりのカーネーションが並んでいます。一本当たりの値段は330円。しかし、今年は仕入れ価格を考えると、あと100円ほど高く販売したいということです」
国内に流通するカーネーションの7割は、コロンビアなどからの輸入品に頼っています。
しかし、原油価格の高騰などもあり、空輸されるカーネーションが減少し、その結果、国内全体の流通量が少なくなったことから、今、仕入れ価格が高騰しているということです。
こちらの店も“本音”を言うと…。
花のフラワード虹の丘本店 堀江志穂専務取締役
「本来ならば400円から500円まで値段を上げたい気持ちはある」
それでも企業努力によって、価格を据え置きました。
7日も店には、財布を握りしめた子供たちの姿が。
子供
「これかこれがいいんじゃない?じゃあこっちにする?うん!これでお願いします」
感謝の気持ちを伝えるそうです。
子供(Q.何て言ってあげるの?)
「いつもありがとう」
花のフラワード虹の丘本店 堀江志穂専務取締役
「物価高のこともあるので、少しでも花を飾って楽しんでもらいたいと、現状維持で頑張ることにしている」
では、商品を取り引きする市場は、どうなっているのでしょうか…?
5月4日、この日、仙台市中央卸売市場には1年で最も多いカーネーションが入荷し、競りにかけられました。
仙台生花によりますと、「母の日」直前の1週間の入荷量は例年およそ20万本ですが。
仙台生花 千葉敏美専務取締役
「15%ぐらい4月の入荷量が少なかった。例年と比べると1割ぐらい価格が高くなっている」
やはり入荷量は少なくなり、取り引き価格が1割高くなっていました。
それでも、仙台市の市場では名取市や亘理町など近くにカーネーションの産地があるため、輸入品に頼る割合も少なく、店での販売価格に比較的影響が出にくい傾向があるということです。
生産の現場でも話を聞きました。
宮城県内の生産量の9割を占める名取市で、カーネーションを栽培する三浦智和さん(48)です。原油価格の高騰など先行きに不安があると明かしてくれました。
三浦智和さん
「油の値上がり傾向が続いていたが、暖房の燃料が中東情勢の悪化で、最後の最後にあがってしまったのと、ビニールたくさん使うが、今の分は大丈夫だが、来年以降、次つくる分に関して3割ぐらい値上がりするという話をメーカーから受けているのでこれからが大変」
今年の母の日については、花を包むためのフィルムは去年秋にまとめて購入していたため、あまり影響はなかったそうです。しかし、重油の値上がりによる負担は小さくなかったと言います。
主に重油はハウスを温めるのに使いますが、真冬は1カ月間で3000リットルも使用するということです。
三浦智和さん
「12月から3月いっぱいぐらいまで使う。去年からは20円から30円あがった。イランの話で最後どーんとあがった。1か月3000リットルだと単純に計算すると…」
Q.1カ月で9万円値上がり?
「そんな感じです」
暖房費だけで去年と比べ、1カ月あたり9万円ほどの追加での出費がありました。これに加え、人件費なども上がっていて、三浦さんは本来であれば、価格への転嫁は避けられない状況だと話します。
それでも、生産者の一人として「母の日」の文化は守りたいと話します。
三浦智和さん
「ここまで手をかけて育てたので、きれいなところを自分の母親やお世話になった人にプレゼントしてほしい。国産じゃないとと言ってくれる花屋さんもいるので、そういう人たちに期待してもらって求めてもらっている以上は頑張りたい」
変わらぬ美しさで、母への感謝の思いを届けてくれるカーネーション。
今年も笑顔になれる母の日を…関わる全ての人が平和を願っています。